2011年4月12日7:10
全国160カ所の百貨店で利用できる「百貨店ギフトカード」~日本百貨店協会(2)
髙島屋や阪急百貨店などは
独自のハウスカードを発行
現在、発行された百貨店ギフトカードが店舗で利用される割合は6~7割。最近ではキャンペーン景品などの販促用に一般の企業が利用するケースも増えている。また百貨店ギフトカードを赤白2枚のセットにして、結婚式の引き出物として利用する人もいるようだ。
髙島屋、阪急百貨店などでは、百貨店ギフトカード以外にも独自のハウスカードを展開。髙島屋では数多くのカードデザインを用意して顧客に訴求している。従来にはないカジュアルな商品として、ギフトカードの普及に期待する百貨店も多い。
なお、再チャージ機能に関しては残高を管理する仕組みなど、オペレーションが複雑になることが懸念されるため、参加百貨店相互利用型である百貨店ギフトカードとしての展開は難しいと見ている。一方で、独自のハウスカードの場合は、井筒屋のように、再チャージサービスを実施しているところもある。
サービス開始以来、システムは順調に稼働
今後は認知度向上に力を入れる
これまで百貨店では、紙の商品券がメインだったため、百貨店ギフトカードを広く一般の人に普及させるためにはまだまだ課題があることも事実である。なかでも、一番の課題は、消費者のギフトカードへの認知度が低いことだ。この部分は百貨店だけではなく、他の流通小売業で積極的にカードの発行が行われることにより、徐々に解消されていくと見ている。
また、利用できる百貨店が増えることも普及を後押しすると見ており、当面は、利用店舗の拡大を最大の目標に挙げている。
日本百貨店協会では、2008年11月のサービス開始以来、トラブルなくしっかりと運用することを目標に取り組んできた。それが実現できた今後は、より多くの人への認知を図り、発行額を伸ばすような施策を打つ方針だ。