2023年12月4日9:40
茨城県つくば市とつくばスマートシティ協議会、Community Mobilityは、2023年12月1日~2024年2月29日までの3カ月間、つくば市乗合タクシー「つくタク」の一部の車両で、AIオンデマンドシステムを活用した実証実験を実施すると発表した。同実験は、つくば市が掲げる「つくばスーパーサイエンスシティ構想」を具現化するために実施するそうだ。
つくば市は、スーパーシティ型国家戦略特別区域に指定されており、AIやビックデータなどの技術を活用して生活の困りごとを解決することで、「住みたい、住み続けたい」と感じ、よりよい未来社会を実現することを目指し、データの利活用と規制・制度改革を推進し、暮らしを支える先端的サービスの社会実装に取り組んでいるという。
現在、同市で提供している「つくタク」は、事前に利用したい時間帯を予約し、自宅または最寄りの乗降場所から目的地近くの乗降場所まで利用できる乗合タクシーとなる。1時間に1運行しており、乗車日の5営業日前から当日の30分前までに電話で予約をすることで利用できる。
同実験を実施する茎崎地区は、市域の中でも65歳以上の高齢者が多く、高齢者のみの世帯の割合が高い地域の1つであり、通院や買い物などの移動に課題抱えている。「つくタク」の運行においては、特に需要が多い医療機関を目的地とした早い時間帯の運行に対し、前日までに予約しなければならない・希望どおりの予約ができないなどの課題が挙げられている。
同実験では、茎崎地区を運行する「つくタク」3台のうち1台にAIオンデマンドシステムを導入し、アプリ予約により24時間いつでも乗車直前まで予約可能にし、さらにAIを活用したルーティングやマッチングにより運行の効率化を図ることで、1時間に複数回の運行を可能にします。デジタルテクノロジーを用いて「つくタク」を高度化し、利用者のさらなる利便性向上および運行効率化への有用性を検証するそうだ。
同実験を通じて、令和7年度に予定しているつくタク全車両へのAIオンデマンドシステム導入に向け、利用者の使用感や交通事業者の許容性の事前検証を行い、同市における持続可能な地域交通の創造につなげていきたいとした。
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ペイメントナビ編集部
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