「バンドルカード」のカンム、決済代行等のデータ活用で決算書不要の資金調達可能な「サクっと資金調達」の強みとは?

2024年7月3日8:20

Visaプリペイドカード「バンドルカード」、投資と決済を1つのアプリで完結できる「Pool(プール)」を提供するカンムは、第三の資金調達手段「RBF(レベニュー・ベースド・ファイナンス)」※を活用した新サービス「サクっと資金調達」のベータ版を2024年6月26日より提供開始した。AI活用した審査で決算書提出不要で資金調達を可能にする新しいサービスであり、「類似サービスよりも必要書類が圧倒的に少ない、その分手間がかからない特徴がある」とカンムでは説明する。ベータ版では、提携先の決済代行会社であるペイジェントの利用者を対象に提供を開始し、今後対象範囲を拡大するという。現在の同社サービスの状況、「サクっと資金調達」開始の経緯や同サービスの特徴について、カンムに説明してもらった。
※企業の将来発生する売上を債権として買い取ることで、企業は資金を調達できるという資金調達手段

池谷貴

「サクっと資金調達」のベータ版を提供。①申し込みから資金提供までオンラインで完結、②提出書類は代表者の本人確認書類のみで手軽(取引条件の確認後でOK)、③AI審査によりお申込みから最短7営業日で資金提供、④決算書・担保・保証人は全て不要、⑤シンプルでわかりやすい料金体系(上限7.5%の買取手数料のみ)、という5つがサービスの売り(カンム)

「バンドルカード」は利用率の高さが特徴
「Pool」は平均110万円を投資

――現状の「バンドルカード」や「プール」の利用実績について聞きたい。
カンム:「バンドルカード」は今年2月に1,000万ダウンロードを突破し、8月にも1,100万ダウンロード突破の見込みです。ユーザー層は若い世代が多く、アプリ登録者の約50%が18〜29歳、30代も含めた18〜39歳では3分の2を超えています。

使い道はオンラインでの利用率が非常に高く、そのうちオンラインショッピングでの利用率はクレジットカード保有者全体のそれより約70%高い結果となっています。特に、18〜29歳のアクティブユーザーの1カ月平均利用回数は6.6回で、1カ月あたりの合計利用額は平均1万7,211円となっています。中でも、10代の決済で最も利用されている加盟店は1位が大手ECサイト、2位がアプリ配信サービス、3位が人気ゲーム。20代の決済では1位がアプリ配信サービス、2位が大手ECサイトと10代とほぼ変わらず、日常的な利用が多い傾向にあります。

またプラスチックカードや非接触対応のスマホでも決済にご利用いただけるため、リアル店舗での決済においても日常的に使われています。特にコンビニエンスストアでの利用率はクレジットカード保有者全体のそれより約80%高い傾向にあります。

また、Poolは伸び率などは非開示とさせていただいておりますが、堅調に増加中です。ユーザー層は30〜50代がボリュームゾーンで、投資中のユーザー1人あたり平均110万円程度を投資していただいています。

審査は「過去の売上データ」を使用
ペイジェント皮切りにサービス提供

――新たにサービスを開始した「サクっと資金調達」ではどういったデータを使われているのか?
カンム:「サクっと資金調達」では、審査にあたり「過去の売上データ」を使用します。このデータは、すでに決済代行サービス会社が保持しているため、私たちが決済代行サービス会社と連携することで、お客様から売上データを直接ご提出いただく必要がありません。この仕組みにより、お客様の手間を最小限に抑えたスムーズな審査が可能となります。

また、通常、1つのECサイトを運営する上で使用する決済代行会社は1社であることが多く、携先の決済代行会社からお客様の売上情報の大部分を取得することができます。ベータ版では、提携先の決済代行会社であるペイジェント社をご利用のお客様を対象に提供を開始します。今後、対象範囲を順次拡大する予定です。

利用者は、①申込フォーム よりオンラインで仮審査申込み、②オンライン面談(30分程度でサービス説明・簡易ヒアリング ※初回のみ)、③審査(口座入出金明細・売上情報等による審査)、④取引プランの案内(買取額・手数料等の取引条件のご提示)、⑤本申込み(契約内容のご確認・本人確認資料の提出)、⑥資金提供、という流れ(カンム)

複数の提携候補先と協議
個人の特定が不可能な情報取得

――ペイジェント以外の連携先との商談についてはいかがか。また、決済代行のトランザクションのみでは利用者をカバーできないということはないのか?
カンム:ご提供対象を拡大すべく、複数の提携候補先とも提携に向けた協議を現在行っております。

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