欧州でiPhoneのNFC機能をウォレット プロバイダーがアクセス可能に(欧州委員会)

2024年7月12日13:36

欧州委員会は、Appleの最終コミットメントが、EEA(欧州経済領域)のiOSユーザー向けにサードパーティのモバイルウォレット開発者が店舗でNFC決済を利用することをAppleが制限していることに対する競争上の懸念に対処すると結論付け、それをAppleに対して法的拘束力のあるものにすることを決定したと発表した。

Apple Pay は、iPhone ユーザーが店舗やオンラインでデバイスを使って支払い可能なApple 独自のモバイル ウォレットだ。Apple の iPhone は、Apple のオペレーティング システム「iOS」のみで動作する。Apple は、モバイル ウォレット開発者のアクセス条件を含め、エコシステムのさまざまな側面を管理している。Apple はサードパーティのモバイル ウォレット開発者にこれを提供していないため、Apple Pay は iOS の NFC ハードウェアとソフトウェアにアクセスして店内で支払いを行うことができる唯一のモバイル ウォレットとなる。

今回、委員会の調査において、Apple が iOS 上の NFC 入力を競合するモバイルウォレット開発業者に提供することを拒否し、そのアクセスを Apple Pay のみに留保することで、その支配的地位を乱用したと暫定的に結論付けた。欧州委員会の予備的見解は、Appleの拒否によりApple Payのライバルが市場から排除され、iPhoneモバイルウォレットユーザーの革新性と選択肢が減ったという。同行為は、優越的地位の濫用を禁止する欧州連合の機能に関する条約(「TFEU」)第 102 条に違反する可能性があるとした。

AppleのコミットメントはiPhoneでのモバイル決済の共創につながる(欧州委員会)

欧州委員会の競争上の懸念に対処するため、Apple は以下の約束を提示した。

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