2025年3月18日9:00
野村総合研究所(NRI)、野村證券、およびBOOSTRY、ディーカレットDCP、三井住友銀行は、デジタル証券市場拡大に向けた新たな決済スキームの実現及び概念実証を進めるべく協業したと発表した。

国内初となる決済スキームを利用したデジタル債(以下「本デジタル債」)の新規発行により、デジタル債として国内初のDVP決済の実現、および国内事業債の発行時決済期間として過去最短となる「約定日+1営業日」決済を実現するという。また、国内初となるデジタル通貨を利用した証券決済の概念実証(以下「PoC」)により、同デジタル債発行とは切り離した形でデモンストレーションを実施する(ディーカレットDCPは同デモンストレーションのみ参加)。
2020年のNRIによる国内初のデジタル債(私募債)発行以来、デジタル証券の国内市場は商品性の多様化や取扱金融機関の拡大が加速し、現在の公募発行総額は1,500億円を上回る規模まで成長している。一方で、国内デジタル証券市場における売買、特にホールセール向けデジタル債における投資家拡大の障壁の1つとして、決済リスクが指摘されていた。同プロジェクトは、BOOSTRYの新たなシステムと三井住友銀行の銀行サービスを組み合わせた新たな決済スキームをNRIが新規に発行するデジタル債に取り入れ、デジタル債取引市場の拡大に向けて決済リスクを低減したDVP決済をセキュリティトークン(ST)取引のスタンダードな決済方法の1つとして立証することを企図している。
また、同デジタル債発行とは別の取り組みとして、ディーカレットDCPの開発したデジタル通貨の一種であるトークン化預金「DCJPY」のテスト環境を利用してDCJPYをダミー発行して、デジタル債の発行時に想定される一連の決済に用いることで、既存の法定通貨(円貨)によるデジタル債決済プロセスがデジタル通貨で代替可能であることを実証するために同PoCを実施することとした。新たな決済手段となるデジタル通貨は、証券決済プロセスを将来的に効率化・高度化させるために有効な手段になる可能性があり、同PoCは今後の証券決済プロセス革新の足掛かりであるとともに、利便性の向上への第一歩となるとしている。
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