2025年11月27日8:50
SCOグループは、2025年11月25日、歯科医師業界の慢性的な人材不足や業務負担の軽減を目的に、AIを活用した歯科医院向けオールインワンプラットフォームであるpaylight X(ペイライト・X)のアップデートを実装したと発表した。歯式のAI音声入力や画像管理、資料作成、会計処理など、歯科医院の日常業務におけるDXとキャッシュレス決済によって手作業の負担を軽減し、歯科医院の生産性と患者体験を同時に向上させるのが狙いだ。

受付から会計まで…歯科医院の業務効率化を支援
歯科医院向け運用オペレーションシステム「ペイライト・X」は、AIメッセージ機能で、リコール案内や予約確認など、患者への連絡を自動化した。LINE連携にも対応し、再来院率の向上を実現している。SCOグループ取締役社長兼代表執行役員COOの藤本公浩氏は「通院履歴や口腔内情報をもとに、メッセージをAIが作成・送信します。季節感や治療状況に寄り添う自然な文章です」と話す。
AIでんわは、診療時間外や受付が混み合う時間帯でも、患者からの電話に自動で対応できる。予約システムは、24時間Web予約システムに対応し、キャンセル管理や空き枠の調整がスムーズになる。藤本氏は「電話対応に追われない、ゆとりある受付業務を実現することができます」と話す。
AIサブカルテは、診療内容や患者との会話・来院履歴を自動で生成する。受付、ドクター、歯科衛生士間でスムーズに情報共有することが可能だ。また、レセコン連携によって、受付会計がスムーズになる。サブカルテなどの情報と連携し、質の高い診療の提供を目指す。
スマート決済は、診療終了と同時に、患者のスマートフォンでデンタルローンを含む決済が完結する。支払い結果もリアルタイムで確認することが可能だ。「医療機器を買い替えたい」というニーズや、開業を考えている歯科医師の支援を目指したリースサービスを展開し、キャッシュフロー改善にも貢献する。予約管理、医療費決済、AI電話などを統合し、情報管理から診察業務の大幅な効率化を実現しているという。
AIがリアルタイムで歯式の発話内容を認識し、画面に自動入力
今回のアップデートは、歯式のAI音声入力機能(β版)において、歯式の一括入力機能を搭載した。具体的には、歯式入力を行う際に、AIがリアルタイムで歯式の発話内容を認識し、画面に自動入力する。術者は画面入力のために作業を中断する必要がなく、音声で入力できるようになる。
また、歯科疾患管理用紙の自動作成機能を搭載した。登録された患者情報などのデータを自動反映し、歯科疾患管理用紙を自動で作成する。従来の手作業での業務と比較し、作成工数を削減することが可能なほか、データ保存により、ペーパーレス化を進めることができる。
組写真作成機能は、口腔内写真やレントゲン写真をドラッグ&ドロップで組写真に自動整列することができる。これにより、規格が統一された見やすい資料の作成が可能になる。SCOグループは、「テクノロジーで『105年活きる』を創造する」をビジョンに掲げている。藤本氏は「歯科医師や歯科衛生士が本来の仕事に専念できる環境づくりを支援することで、予防歯科の普及に貢献していきたいです」と意欲を示した。
歯科助手や歯科衛生士の人手不足をAIで解決図る
ペイライト・Xのアップデートのタイミングに合わせて、「予防歯科」に力を入れている医療法人真稜会I Dental Clinic理事長の井上敬介氏と、フリーランスの歯科衛生士という新しい分野を築いた土屋和子氏をゲストに招いたトークセッションを披露し、労働人口の減少がもたらす歯科医療現場の深刻な課題や、予防歯科の重要性などをテーマに語り合った。
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