2025年11月26日8:00
和田 文明
|
プロフィール キャッシュレス、電子マネー関連のジャーナリスト/ライター、主に欧米、アジアのセキュリティを含むキャッシュレス情報、カスタマーロイヤルティプログラム情報を取材 |
“ソウル・キャッシュレス見聞記2025”第1部
(1)韓国・ソウルへの旅
(2)韓国のキャッシュレスの現状について(上、下)
(3)NAMANEとWOWPASS
(4)Eximbay(エキシンベイ)
(5)日系ビジネスホテルの東横インソウル永登浦に泊まって
(6)韓国の観光アプリ
韓国・ソウルへの旅(第1部)5回目は、今回のソウルの旅で宿泊した日系ビジネスホテルで3星ホテルである東横インソウル永登浦について紹介してみたい。1990年代から決済関連の取材やカンファレンスなどへの参加でソウルを中心に釜山や大邱などに滞在したことがある。1990年代から2000年代初めの頃は円も強く、朝鮮ホテルや新羅ホテル、グランドウォーカーヒルホテルなどのソウルや釜山の高級シティホテルに1泊1万円ほどで泊まれ、東京や大阪のホテルに比べ割安に感じられた。今回は、旅行費用を抑えるため、日系のビジネスホテルにオンラインでホテルの自身のサイトを通じて予約を入れた。なお、3年前の2022年にソウルを訪れた際にも同じ日系ホテルで、4つ星ホテルであるダイワロイネットホテルズの海外初進出となるロイネットホテルソウル麻浦に2泊している。
韓国の高級ホテルでは日本語を話せるスタッフやNHKの日本語放送を視聴することも可能であるが、中級以下のホテルでは対応できるところは多くない。日系のビジネスホテルは宿泊代が安価で、押しなべて地下鉄の駅近くと立地もよく、室内の設備や配置されているアメニティなどもほぼ日本と同等の水準で、何よりもよいのはほとんどの日系ホテルではNHKの日本語放送の視聴が可能なことである。1部例外はあるものの、ホテルのカスタマーロイヤルティプログラムのFSP(Frequent Stayer Program)も日本のプログラムとほぼ同じで、ポイントを獲得したり、各種メンバーズ特典を受けることもできる。
今回宿泊した東横INNソウル永登浦ホテル(オープン:2022年5月)と3年前の2022年に宿泊したロイネットホテルソウル麻浦(オープン:2022年3月)を紹介してみたい。
韓国の日系ビジネスホテル
ソウルを中心に韓国では近年、日本人観光客やビジネス利用者の需要の高まりを受け、東横インやソラリア西鉄ホテル、相鉄ホテルズなど日本のホテルチェーンが多数進出している。これらのホテルは、日本語対応スタッフの常駐や、日本式のバスタブ(洗い場付)の設置、ウォシュレットトイレの完備、日本の電化製品に対応するコンセントなど、日本人にとって快適な滞在を提供することを特徴としている。(表)は、2008年以降にオープンした韓国の主な日系ホテル・ビジネスホテル(開業年順)を示したものである。特に、ソウルと釜山に多くのホテルがオープンしている。
(表)韓国の主な日系ホテル・ビジネスホテル(開業年順)
|
ホテル名 |
開業年(または開業時期) |
主要都市・地域 |
ホテルタイプ |
特徴 |
|
東横INNソウル東大門1 |
2008年 |
ソウル(東大門) |
ビジネスホテル |
韓国進出の先駆け。リーズナブルな価格と安定したサービスで人気。日本語対応スタッフ常駐 |
|
東横INN釜山駅1 |
2009年 |
釜山(釜山駅) |
ビジネスホテル |
釜山駅前という好立地 |
|
東横INNソウル江南 |
2010年 |
ソウル(江南) |
ビジネスホテル |
ビジネス街である江南に位置 |
|
東横INN釜山中央駅 |
2011年 |
釜山(中央駅) |
ビジネスホテル |
中央駅からもアクセス良好 |
|
東横INN釜山西面 |
2012年 |
釜山(西面) |
ビジネスホテル |
釜山の中心街・西面に位置し、観光にもビジネスにも便利 |
|
ソラリア西鉄ホテルソウル明洞 |
2015年 |
ソウル(明洞) |
シティホテル |
明洞の中心部に位置し、日本語対応、洗い場付きバスルームなど日本人向け設備が充実 |
|
ドーミーインSEOULカンナム |
2017年 |
ソウル(江南) |
ビジネスホテル |
大浴場(天然温泉)と夜鳴きそばが特徴 |
|
東横INN大邱東城路 |
2017年 |
大邱(東条道) |
ビジネスホテル |
大邱市に進出 |
|
東横INNソウル東大門2 |
2018年 |
ソウル(東大門) |
ビジネスホテル |
東大門エリアの2号店 |
|
ホテルグレイスリーソウル |
2018年 |
ソウル(市長・南大門) |
シティホテル |
藤田観光グループ 日本人にとって快適な客室設計 |
|
相鉄ホテルズ ザ・スプラジール ソウル明洞 |
2019年 |
ソウル(明洞) |
シティホテル |
相鉄ホテルズの海外初進出 明洞の中心に位置し、利便性が高い |
|
変なホテルソウル明洞 |
2019年 |
ソウル(明洞) |
スマートホテル |
ロボットが接客するユニークなホテル。明洞の中心部に位置。 |
|
相鉄フレッサイン ソウル明洞 |
2020年 |
ソウル(明洞) |
ビジネスホテル |
相鉄ホテルズのビジネスホテルブランド。シンプルで機能的な客室。 |
|
ソラリア西鉄ホテル釜山 |
2021年 |
釜山(西面) |
シティホテル |
釜山の中心街・西面に位置。ソウル明洞と同様に日本人向け設備が充実。 |
|
ロイネットホテルソウル麻浦 |
2022年3月 |
ソウル(麻浦) |
シティホテル |
ダイワロイネットホテルズの海外初進出(2022年に宿泊) バストイレ別のセパレートタイプが多い |
|
相鉄ホテルズザ・スプラジールソウル東大門 |
2022年4月 |
ソウル(東大門) |
シティホテル |
東大門に位置する相鉄ホテルズの2店舗目 |
|
東横INNソウル永登浦 |
2022年5月 |
ソウル(永登浦) |
ビジネスホテル |
金浦国際空港からのアクセスが良い永登浦に位置(今回の宿泊ホテル) |
|
東横INN仁川富平 |
2023年 |
仁川(富平) |
ビジネスホテル |
仁川 |
各種資料より作成
このコンテンツは会員限定(有料)となっております。
詳細はこちらのページからご覧下さい。
すでにユーザー登録をされている方はログインをしてください。















