(2)韓国のハイブリッドカード(Hybrid Card)(ソウル・キャッシュレス見聞記2025 第2部)

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2026年1月20日8:00

 

和田 文明

プロフィール

キャッシュレス、電子マネー関連のジャーナリスト/ライター、主に欧米、アジアのセキュリティを含むキャッシュレス情報、カスタマーロイヤルティプログラム情報を取材

“ソウル・キャッシュレス見聞記2025”第2部の第2回目は、韓国のハイブリッドカード(Hybrid Card)について紹介してみたい。ハイブリッド(Hybrid)という言葉は、エンジンとモーターで駆動するハイブリッド自動車で広く使われるようになった。ハイブリッド(Hybrid)とは、特定の目的を達成するために、2つ以上の機能または要素を組み合わせたものという意味で使われ、異質な要素が互いに混ざり合うことで異種、混合を意味し、多くの場合、2つ以上の要素で互いに欠点を補うために利点が混在しており、ハイブリッド(Hybrid)の代表的な用例にはハイブリッド自動車があげられる。韓国における「ハイブリッドカード」という用語は、文脈によっていくつかのの意味合いを持つことがあるが、一般的には複数の機能を1枚のカードに統合したものを指す場合に用いられている。

Index “ソウル・キャッシュレス見聞記2025”第2部 1)韓国のデビットカード 2)韓国のハイブリッドカード(Hybrid Card3)韓国のハイブリッドコンビニ 4)韓国のコインレス(Coinless5)韓国のEasy Kiosk 6)韓国のIC乗車券 7)韓国郵政のPost PayZero Pay・韓国のデビットカード

“ソウル・キャッシュレス見聞記2025”第1部はこちら (1)韓国・ソウルへの旅 (2)韓国のキャッシュレスの現状について(上、下) (3)NAMANEWOWPASS (4)Eximbay(エキシンベイ) (5)日系ビジネスホテルの東横インソウル永登浦に泊まって (6)韓国の観光アプリ

韓国のハイブリッドカードは、大きく分けて2つのタイプがある。1つは、クレジットカード機能とオフラインデビット(チェックカード)機能を併せ持つペイメントカードで、もう1つはクレジットカードやデビットカードといったペイメントカード機能とT-MoneyなどのIC乗車券機能を併せ持つカードである。

こうした複数機能を有するペイメントカードであるハイブリッドカードは、電子財布(モバイル財布)もクレジット、デビット、プリペイドと複数の機能を有し使い分けも可能であることから、ハイブリッドカードの将来は電子財布(モバイル財布)が担っていくものと思われる。

韓国でハイブリッドカード(Hybrid Card)と呼ばれる代表的なカードは、クレジット機能とオフラインデビット(チェックカード)機能を併せ持つカードのことで、1枚のペイメントカードで、口座残高内で直接決済されるデビット(チェックカード)決済と、後払いとなるクレジット決済の両方が利用できるカードを指し、一般的なハイブリッドカード(Hybrid Card)の定義である。こうしたハイブリッドカード(Hybrid Card)は、韓国の主要な銀行(KB国民銀行、新韓銀行、ウリィ銀行、ハナ銀行など)やカード会社(現代カード、サムスンカードなど)が発行している。

韓国では、クレジットやデビットといった決済機能と交通カード機能を併せ持つカードをハイブリッドカード(Hybrid Card)と呼ぶことがあり、デビットまたはクレジットカードの決済機能と、韓国の交通系ICカード(T-Moneyなど)の機能が1枚のカードに統合されているカードを指す。韓国のクレジットカードやオフラインデビットカード(チェックカード)の多くは、通常ICチップ(EMV対応)とNFC(Near Field Communication)チップ(T-money対応)の両方が搭載され、交通機関の利用時はNFCリーダーにかざし、店舗での決済時はICチップリーダーやNFCリーダーを利用するハイブリッドカードが多い。

クレジットカードの発行時に、顧客の銀行の決済口座とクレジット決済のための信用枠が紐付けられ、顧客は、決済時に「デビット(チェックカード)で支払うか」「クレジットで支払うか」を選択することができ、POS端末でカードを読み込ませた際に、端末側でどちらの機能を利用するか選択肢が表示される。このほかに、あらかじめカードに設定された優先機能に基づいてクレジットかデビットかを判定し決済されるものもある。顧客はクレジットカードやデビットカードといった複数のカードを持ち歩くことなく状況に応じて、デビット決済かクレジット決済かを選択することができる。

事前指定した金額以下はオフラインデビットカード(チェックカード)で決済、事前指定した金額を超過している場合はクレジットカードで決済するという『Two-in-One決済サービス(一石二鳥)』と呼ばれるハイブリッドカード(Hybrid Card)もある。

韓国ではKB国民銀行、新韓銀行、ウリィ銀行、ハナ銀行などの主要銀行の多くがハイブリッドカードを発行している。何故なら、韓国における銀行自身が預金・決済業務とクレジットカード業務の両方を行っているため、両者を統合した商品を提供しやすい。ハイブリッドカードを発行するそれぞれの主要銀行は、独自の特典(キャッシュバック、ポイント還元、割引サービスなど)を付帯させたさまざまなハイブリッドカード商品をラインアップしている。また、BCカードや新韓カード、KB国民カード、ウリカード、ハナカードなど銀行系カード会社のほか、現代(ヒュンダイ)カードや三星(サムスン)などの専業のカード会社も銀行と提携して同様のハイブリッドカードを発行している。

韓国のハイブリッドカードの制度概要

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