地域別カード不正利用、APACが3-Dセキュア効果で全地域最低水準(Stripe)

Facebook
X

2026年10月20日8:13(JST)

【日本】Stripe は、2022年1月から2026年3月の間にStripeで処理された数十億件の取引データを分析し、各国・地域における近年のカード不正利用の傾向や要因についてのレポートを発表した。これによると、2026年第1四半期は、APAC のカード不正利用率が調査期間中で初めてStripe全地域で最低水準になったという。

2026 年、APAC のカード不正利用率が初めて世界最低に。3D セキュア義務化の効果(Stripe)

ヨーロッパの不正利用率は2022~2025年で21%低下した。フランス (40% 減)・英国 (27% 減) は堅調な一方、スミッシング被害の多いスペイン、ポルトガルでは上昇傾向が続くという。南米は 2025 年も全地域中最高水準を維持。EMEA 比 160% 高、APAC 比151%高いそうだ。

Stripe 導入企業の36%が複数の国に顧客を抱えており、100カ国以上に展開している企業の数はこの5年間で4倍に増加した。この急速な成長の裏には、新たなリスクが潜んでいる。新たな市場への参入は、不正利用パターンや認証に関する商慣習、規制要件が地域によって大きく異なるためだ。

このリスクの違いは Stripe のデータ上にも表れている。2025 年、南米の企業におけるカード不正利用率は、ヨーロッパ・中東・アフリカ (以下、EMEA) の企業と比べて 160%高く、アジア太平洋地域 (APAC) の企業と比べて151%高い水準にあった。カード不正利用におけるさまざまなリスクに対応するには、市場ごとに専任チームを配置し、各国・地域ごとに対策を講じることが必要だ。

今回の分析対象のすべての地域の中で、APAC の企業におけるカード不正利用率は、2022 年から 2025 年にかけて最も低下していることがわかった。さらに2026 年には、同調査期間中で初めて全地域中で最もカード不正利用率が低い地域となった。オンラインのカード決済に 3-Dセキュア認証が義務づけられたことが不正利用率低下に効果を上げていると考えられる。

例えば、マレーシアでは、企業のカード不正利用率が 2022 年から 2025 年にかけて 74% 低下しており、これは APAC の中で最大の減少幅だった。マレーシア中央銀行は 3-Dセキュア認証義務化に対して他国よりも厳格なアプローチを採用しており、金融機関には多要素認証の実装、SMS によるワンタイムパスワードからセキュアなアプリ経由の認証への移行、顧客によるアカウントの即時凍結機能の提供が義務付けられている。これらすべての取り組みが、不正利用率を低下させることに貢献した。

日本企業においても、2022 年から 2025 年にかけて毎年、不正利用率が継続的に低下していることがわかった。その一因として、2025年4月に施行された日本の3-D セキュア認証義務化が挙げられる。Stripe 上のデータを分析すると、日本企業における 2025 年のチャージバック申請率は 2024 年の同期比で 30% 以上低下しており、チャージバック申請率と不正取引発生率に相関関係があることから類推すると、同様に不正取引発生率も大幅に低下していると考えることができる。

ヨーロッパの企業におけるカード不正利用率は 2022 年から 2025 年にかけて 21% 低下したが、域内の国によって大きなばらつきがある。主要市場のフランスとイギリスはいずれも一貫した低下傾向を示しており、フランスは 40%、イギリスは 27% それぞれ減少した。

こういった傾向は各市場の決済エコシステムの成熟度を反映しています。ヨーロッパの企業には、不正利用を防ぐために決済時の二要素認証を義務付ける SCA 規制 (強固な顧客認証:Strong Customer Authentication) が適用されている。この規制により、カード発行会社は高度な不正利用対策インフラへ投資するための制度的枠組みと十分な時間を確保することができた。フランスのこうした成熟度には歴史的な背景もある。フランスは IC チップ・PIN 認証を最も早く導入した国の1つであり、他の多くの国より何年も前から二要素認証を標準化していた。フランスの消費者はこのプロセスに慣れているため、認証フローを正常に完了する確率が高く、不正利用率の低下につながった。

一方、スペインやポルトガルは、分析対象のヨーロッパ地域の中で唯一、カード不正利用率が 2022 年から 2025 年にかけて毎年上昇している地域だ。スペインとポルトガルは、他のヨーロッパ市場よりも認証の一時セキュリティコードとしてワンタイムパスワードへの依存度が高く、この認証方法は生体認証やアプリ経由の本人確認と比べて不正利用されやすい傾向がある。またいずれの国の消費者も頻繁にスミッシング詐欺*のターゲットにされやすい傾向にある。

今回の分析対象地域の中で、南米における企業のカード不正利用率が 2022 年 1 月以降、一貫して最も高い水準で推移していることがわかった。他地域との差は 2025 年も大きいままで推移し、北米比 65% 高、APAC 比 151% 高、EMEA 比 160% 高の水準だった。

改善傾向にある市場も一部存在しており、エクアドルやパナマ、ブラジルの企業では 2022 年から 2025 年にかけてカード不正利用率の低下がみられた。しかし南米地域全体では、依然として不正利用率は高いままであり、その構造的な要因がいくつかみえてきた。(paymentnavi 編集チーム)

関連記事

クレジットカードのおすすめランキング
調査・クリエイティブなどで豊富な実績

ペイメントニュース最新情報

複数店舗・施設をつなぐ、柔軟なポイント管理システム「VALUE GATE」(トリニティ)
「お金の流れを、もっと円(まる)く」決済ゲートウェイ事業のパイオニアとして、強固なシステムでキャッシュレス決済を次のステップへと推進します。(ネットスターズ)

国内最大級の導入実績を誇る決済代行事業者(GMOペイメントゲートウェイ)

機会損失を最小化へ。国内唯一のダイレクト接続、50種以上の決済手段で承認率と顧客体験を最大化(SP.LINKS)
クレジットカード不正をはじめとした不正対策ソリューション「ASUKA」を提供(アクル)
BtoCもBtoBも。クレジットカード決済を導入するならSBIグループのゼウスへ。豊富な実績と高セキュリティなシステムで貴社をサポートいたします。(ゼウス)
豊富なPCI P2PE認定実績と高度な暗号化技術で、安心・安全な決済サー ビスを提供します(ルミーズ)
ポータブル決済端末、オールインワン決済端末、スマート決済端末、新しい決済端末3製品をリリースしました(飛天ジャパン)

国内最大級のクレジットカード情報データベース(アイティーナビ)

Spayd スマートフォン、タブレットがクレジット決済端末に!(USEN FinTech)

メタルカードのトップサプライヤーが提供する高意匠性のカード(KONAジャパン)
電子マネー、クレジット、QR・バーコード、共通ポイントなど、多数のキャッシュレス決済サービスをワンストップで提供(トランザクション・メディア・ネットワークス)
多様な業界のニーズに対応した、さまざまなキャッシュレス・決済関連サービスを提供する総合決済プロバイダー(DGフィナンシャルテクノロジー)

DNPキャッシュレス 決済プラットフォームをご紹介(大日本印刷)

トップへ戻る