2012年7月31日0:00
多彩な機能を搭載したヌーヴ・エイの新メンバーズカードのシステムを構築
自社構築と比較して、約60%のコストでシステムを導入
富士通エフ・アイ・ピー(富士通FIP)は、ヌーヴ・エイがサービスを開始した新メンバーズカードサービス向けに「ValueFront ポイントサービス」を提供した。ヌーヴ・エイでは、今回導入したSaaS型のサービスにより、各ブランドをまたいで、ポイントの共通利用が可能になり、自社でシステムを構築するのに比べ、約60%のコストでシステムの導入を実現できたという。
リアル店舗の各ブランドとオンラインストアで共通利用が可能に
提供する機能の柔軟性が採用の決め手に
富士通FIPでは、2009年から、SaaS型ポイントシステム「ValueFront ポイントサービス」を提供しており、東京都交通局の「ToKoPo」、八十二銀行のキャッシュバック型ポイントサービス「メリットクラブ」など、19社での採用がある。また、同サービスの提供前からポイントシステムの構築支援、POSなどの店舗系システム、会計などの基幹システムを数多くの企業に提供してきた強みを持つ。
同社では、富士通マーケティングと共同で、ヌーヴ・エイが2012年6月1日から開始した新メンバーズカードサービス向けにValueFront ポイントサービスの提供を行っている。
ヌーヴ・エイでは、時計専門店「TicTAC(チックタック)」、眼鏡専門店「POKER FACE(ポーカーフェイス)」、化粧品専門店「ROSEMARY(ローズマリー)」、雑貨専門店「COLLECTORS(コレクターズ)」・「annabeille(アンナベール)」の各ブランドを、国内156店舗およびオンラインストアで展開している。同社では従来、磁気のリライトカードシステムでポイントサービスを実施していたが、各ブランド間およびリアル店舗とオンラインストアをまたいでの横断的なサービスが提供できなかったという。
新たに採用した「ヌーヴ・エイ メンバーズカード」サービスでは、全ブランド共通のメンバーズカードに統合し、複数のブランド間および店頭とオンラインストア間で相互にポイントの蓄積・利用が可能となった。
また、SaaS型のサービスにより、「自社でシステムを構築するのに比べ、約60%のコストでシステムを導入できたというご評価をいただいています」と富士通FIP ビジネス推進統括部 アプリケーションサービス推進部 担当課長 片野坂友則氏は説明する。ヌーヴ・エイでの新システム構築に向けては競合他社との比較が行われたが、個別の要件ごとにシステムをサポートできる点が採用の決め手となったそうだ。具体的には、「POSでのリアルタイム処理を可能にするAPI、バッチ処理をはじめ、提供する機能の柔軟性が他社よりも優れていた」と同社 ビジネス推進統括部 アプリケーションサービス推進部 星文隆氏は話す。
会員登録、友達の紹介等でポイントの付与が可能に
サービス開始後のカード会員の獲得は順調に推移
また、BI(Business Intelligence)ツールを利用して、獲得した会員の分析からアクションに至るまで、一連の流れでPDCAをまわすことが可能になったという。さらに、メールマガジンの登録やオンラインストアへの会員登録、友達の紹介等でボーナスポイントが付与される機能など、「ロイヤルカスタマーを育成するための施策を柔軟に打てることもValueFront ポイントサービスの特徴です」と星氏は自信を見せる。
ヌーヴ・エイでは、7月7日~7月29日まで、2つのブランドショップで商品を購入した人に対し、抽選で景品をプレゼントするキャンペーンを実施している。同社では旧カードからの切り替えに力を入れているが、積極的なキャンペーンの展開により、サービス開始後のカード会員の獲得は順調に推移しているそうだ。
富士通FIPでは今後、凸版印刷と共同で展開するギフト・プリペイドカードシステムとValueFront ポイントサービスの連携を行い、決済と連動してポイントが付くサービスを企画中だ。片野坂氏は、「豊富な機能を搭載したポイントシステムと、再来店を促すプリペイド機能が付いたソリューションをお客様に提案することで、囲い込みツールとして利用していただきたいと考えています」と自信を持って語った。