2012年11月1日9:30
百貨店やショッピングセンターなど、複数のテナントが同じフロアに同居する施設では、店舗の従業員がクレジットカード決済時に顧客からカードを預かって、遠く離れたPOSレジまでカードを持っていき処理を行うことも珍しくはなかった。
東武百貨店では2004年に国内で初めて接触ICクレジットカード対応のPOSシステムを導入し、顧客の面前で決済できる利便性とICクレジットカード処理による安全性を提供している。
端末メーカーとしては、キヤノンマーケティングジャパンが、磁気クレジット・接触ICクレジット、銀聯カード決済に対応したハンディターミナルシステム「POS-TABLE(ポスタブル)」を販売している。同端末は、店舗や機内販売、イベント会場などの対面販売業務において、その場で決済とPOSが利用できる。
POS-TABLEは、決済とPOSを融合した決済ハンディPOSパッケージソフトで、キヤノン製のハンディターミナル「PRea AT-3700/AT-3300/AT-100」に組み込めば、決済とPOS両方の業務を一台で処理可能だ。
例えば、百貨店やショッピングセンター、路面店などにおいて、POSレジの代わりにその場で現金、クレジットカード、電子マネーの決済が行えるので、特設売場やレジで顧客を待たせることなくスピーディーに対応できるという。また、POSシステムと連動させることで、売上状況をリアルタイムに把握したり、POSデータを活用して売れ筋商品の分析が可能だ。このほか、飲食店や旅客機・列車の機内販売、イベント会場などでの対面販売業務でも威力を発揮する。セキュリティ面でもPCI SSCが定めたPIN入力の国際セキュリティ基準であるPCI PED(PCI PTS)に対応している。
最近では、スマートフォンを活用した決済ソリューションが登場しており、ゼウスやリンク・プロセシング、フライトシステムコンサルティングなどはPOSとの連携が可能なサービスを提供している。しかし、多くのサービスは、決済をベースとしたものであり、POS連携ができるソリューションは決して多くはない。
「ペイメントカード・セキュリティフォーラム」では、モバイルPOSを導入した東武百貨店、POS-TABLEを販売するキヤノンマーケティングジャパンが講演を行う予定だ。
■安心・便利なクレジットカード決済に向けて「ペイメントカード・セキュリティフォーラムhttps://paymentnavi.com/paymentnews/26190.html