2013年1月16日9:33
世界のマルチポイントプログラム(共通ポイント)の多くは、サードパーティのサービスプロバイダーによってサービスが運営されている。
マルチポイントプログラムの先駆けは、25年前の1988年にイギリスのマーケティング会社がブリティシュエアーラインとタイアップし、航空会社のFFP(フリークエントフライヤーズプログラム)と同様に無料航空券の特典を全面に出し、イギリスの各業界のトップブランド企業を募ってスタートしたAir Milesであると言われる。
多くのプログラムは、各国や地域で有力な航空会社のポイントプログラムであるFFP(フリークエントフライヤーズプログラム)、ホテルのポイントプログラムであるFGP(フリークエントゲストプログラム)、小売業等のポイントプログラムであるFUP(フリークエントユーザプログラム)とのタイアップを行っている。また、Webとの連携を絡めたE-ポイントプログラムの導入、クレジットカードやデビットカード、プリペイドカード等のペイメントカードとの連携を行っている。
イギリス、ドイツ、カナダ、韓国などでは、複数の有力なマルチポイントプログラムが登場している。例えば、イギリスのNectarやカナダのAeroplanなどのケースでは、2番手のプログラムが奮起して一番手を凌駕しているケースもある。
国内ではカルチュア・コンビニエンス・クラブの「Tポイント」が、2012年10月末現在、全国91社約4万9,000店舗以上で利用でき、累計1億3,000万枚以上のカードを発行し、約4,200万人のアクティブ会員を有している。
一方、Pontaは、56社71ブランドで利用でき、11月30日時点で会員数5,000万人を達成している。現状、提携社数ではTポイントに及ばないが、2010年スタートとまだまだ歴史の浅いプログラムのため、今後の展開次第では国内最大の共通ポイントプログラムに成長する可能性もある。
先行するTポイントも提携社数を現在も伸ばしており、特にヤフーとの提携により会員数の拡大やインターネット分野でのさらなる伸びが見込めることから、まだまだサービスとして成長することは間違いない。
書籍「ポイントカード・マーケティング市場要覧」では、マルチポイントプログラムを中心に世界のポイントカードやマイレージの動向を取り上げる。