2013年7月25日10:04
TIプランニング ペイメントナビ編集部は、2013年7月23日、普及が加速するオンラインプリペイドカードについて関連企業が講演を行う有料セミナー「オンラインプリペイドカンファレンス」を開催した。
同セミナーではまず、ビザ・ワールドワイド・ジャパン プロダクト 統括部長 外山正志氏が「Visaのキャッシュレス化戦略とオンラインプリペイドの重要性」と題し講演。外山氏は、Visaの概要や提供する決済手段、各国の加盟店事情、世界のクレジット/デビット・プリペイド決済比率、プリペイドのターゲット層、国内で展開されているサービスなどを紹介した。
続いて、クレディセゾン カード事業部 営業企画部 商品・サービス開発グループ 課長 吉中 慎氏が登壇。「クレディセゾンのプリペイド事業への展開」について説明した。吉中氏は、クレディセゾンの事業展開や国内の決済手段の状況、プリペイドカード発行の経緯やメリット、同社が発行する「ユニクロオンラインギフト」「NEO MONEY」「ココカラクラブカード」について紹介。また、ブランドプリペイドカードの法的対応についても解説した。
次の講演では、インコム・ジャパン、ファミリーマートとPOSA(InComm’s Fast Card Point-of-Sales Activation:POSレジでの 支払いが確定した時点で対象のカードが有効化される技術)に関するセッションが続いた。
インコム・ジャパンは、「POSAを取り巻く昨今のトレンド。~日本及び海外の状況~」と題し、同社 代表取締役 荒井琢麿氏が講演。国内でもコンビニエンスストア、家電量販店、スーパーマーケットなど、さまざまな店舗で同社のPOSA技術が活用されている。荒井氏は、POSAの概要や歴史、国内外の導入実績、国内での活用方法やプロモーション事例、海外での事例、今後の課題などについて説明を行った。
続いて、ファミリーマート 日用品・サービス部 エンタテイメント・雑誌グループ マネジャー 佐藤邦央氏が登壇し、ファミリーマートにおけるプリペイド商材販売の取り組みについて紹介した。ファミリーマートでは店頭端末Famiポート導入を契機に、プリペイド商材をPIN形式で販売、年々取扱規模を拡大させてきたが、2012年10月より新たな販売方式として、POSA技術を活用した「POSAカード」販売を開始した。佐藤氏は、プリペイドカードサービスの変遷や販売実績、POSA導入の経緯、PIN販売との比較、今後のPOSAカードの成長性などについて説明した。
そして、最後に登壇したのがスターバックス コーヒー ジャパン マーケティング・カテゴリー本部 WEB・CRMグループ CRMチーム チームマネージャー 清水省吾氏だ。同氏は、「スターバックス カード』とコーヒー体験」と題し、講演した。同社が発行する「スターバックス カード」は、2002年12月、スターバックス店舗に来店していただくお客様によりスターバックスを楽しんでもらうため、リチャージ機能付きのカードとして発行を開始。これまで累計600万枚以上のカードを発行し、カードのデザインは約60種類に及ぶ。また、2012年からは、「My STARBUCKS」会員専用サイトから、同カードへのクレジットカードでのチャージを開始するなど、サービス向上に力を入れている。清水氏は、「スターバックス カード」の軌跡や現在の取り組みについて紹介した。
今回のセミナーは1日に及んだが、ASP事業者、モール関連事業者、カード発行加盟店、カード会社、銀行などが参加した。参加者は講師陣の話に熱心に耳を傾けていた。また、講演後には質問が数多く寄せられていた。