2014年1月29日8:30
東京五輪に向け日本での決済端末事業を強化
韓国・Bitel社は、クレジットカードや非接触電子マネー等に対応した決済端末をグローバルに展開している。同社のビジネスについて、CEOのS.G.Jung氏に話を聞いた。
米国、南米、中東、アフリカなどで事業を展開
決済端末の質と技術力に自信
――まずは現在の貴社の立ち位置からお聞かせください。S.G.Jung:
調査報告書によると、世界で10番目に位置していますが、現状では6~7番目に位置していると思います。注力する地域は米国、南米、中東、アフリカにも展開しています。
――韓国でもビジネスを展開しているのですか?
S.G.Jung:基本的には、すべて輸出しているので韓国ではビジネスを展開していません。韓国は本社機能と工場があります。10年前にローカルの市場に導入しようとしましたが、韓国と海外の両方に展開するのは難しいと判断しました。
――特に強い地域はどちらになりますか?
S.G.Jung:一番強いのは南米と中東になります。多くの会社は中国で製造していますが、我々は韓国で製造しています。質を維持していくことが大切だと思っていますので、他の会社と比べて質や技術力の面で競争力があります。ほとんどの技術者が20年程度の経験があるベテランのエンジニアです。
――貴社製品の特長についてはお聞かせください。
S.G.Jung:今はリナックスと独自のOSの両方をサポートしています。私たちのお客様の80%は自社開発のOSを使っています。また、スピードがキーでとなり、磁気とPIN、コンタクトレスのすべてをサポートしています。
――据置端末に関しては海外では多く出ていますか?
S.G.Jung:はい、出ています。PCI PTSの認証を受けていますが、これが終わり次第、日本でもローンチする予定です。コンタクトレスICカードをサポートしており、オートカッターに対応しています。
日本は最も大切な市場の1つ
磁気ヘッドなど国内独自の仕様に対応
――日本は、海外の端末ベンダーにとって難しい市場だと思いますが、これまでの成果についてお聞かせ下さい。
S.G.Jung:海外では60の都市で展開していますが、国内ではバイテル・ジャパンがあり、事業を展開しています。彼らはサービスに特化した部隊です。これまでの成果は感じています。日本のマーケットは最も大切な市場の1つです。日本には独自の磁気ヘッドの仕様がありますが、弊社ではサポートしています。現状、コンタクトレス Level 1、MasterCard PayPass、Visa payWaveの評価をしているところです。FeliCaについても担当者が動いています。
モバイルに関しては、日本でトップクラスのシェアですが、量としてはそれほど出ていません。日本の市場はオリンピックに向けて伸びていく市場だと思いますので、それに合わせて展開していきたいです。
※取材は「CARTES 2013」会場にて