2015年3月3日7:30セイコーソリューションズ株式会社ICクレジットのEMV処理や電子マネー決済のシンクライアント化でセキュリティや拡張性、コストの課題を解決
カード自動決済パッケージ「CAPS(キャップス)」をはじめ、ペイメント分野で豊富な実績を誇るセイコーソリューションズが提供する「Thinc-CORE(シンクコア)」は、非接触電子マネー、ICクレジットカードや磁気クレジットカード、自社電子マネーといった、各決済の端末処理とデータの一括管理を実現。セキュリティや拡張性、コストの課題を解決可能なシンクライアント決済ソリューションとして、注目を集めている。
電子マネーに必要なFeliCaコマンド処理を標準搭載
取引情報や機能変更はサーバ側で一括管理
「Thinc-CORE」はシステム投資を抑えて、クレジットカードや電子マネー決済の導入を支援するソリューションである。サーバ上にFeliCa認証機能を標準搭載し、さらに電子マネー、EMV認証、磁気クレジットなどの処理機能をアプリケーションとして実装する。端末はIC、磁気読み取りとUI(ユーザインターフェイス)機能のみとなり、すべての処理はセンター側で行われるため、端末の機能簡素化と低コスト化、アプリケーションのセンター一元管理が実現可能だ。
「Thinc-CORE」のメリットは大きく分けて6つ挙げられる。まず、FeliCa鍵による認証はもちろん、各種「FeliCaコマンド処理」を標準装備している。これにより、高い利便性とセキュリティを両立させた電子マネー決済を提供可能だ。2つめは、取引情報や顧客情報などを「リアルタイムに管理」できる。決済端末に蓄積された売上情報をバッチ処理でサーバ側に転送する必要がないため、売上情報のリアルタイムな把握が可能だ。さらに、取引情報や機能変更に関する情報を端末側で保持せず、センター側で一括管理することによる「高セキュリティ」が3つめの特長となる。
4つめは、サーバ間のレプリケーション機能を利用することにより、万一の障害発生時もスムーズな決済処理が可能な点が挙げられる。端末マスタやネガデータ、取引履歴などの重要情報は、リアルタイムで待機サーバに反映される。
「機能拡張性」も忘れてはならない。シンクライアント型のため、サービス追加やプログラム修正の際、1台1台の端末対応は不要になり、センター側のプログラムを置き換えることで一括対応が可能だ。
最後の特長として、「コストの削減」が挙げられる。端末本体にデータやソフトウェアを持たない安価な端末を実現できるため、端末のリプレースや導入コスト、ソフトウェアの開発コストを抑制可能だ。また、サービス開始後の追加開発も可能で、例えば自社電子マネーやポイントサービスを後から容易にサービスに取り込めるという。
幅広い決済スタイルに柔軟に対応
端末、パッケージを絡めたトータル決済ソリューションを提供
「Thinc-CORE」はFeliCa認証機能を持ちリアルタイム・マス・トランザクション処理に特化したQUADRAC社製のサーバ「Q-CORE(キューコア)」に個々の決済部分をつくり込んで提供している。
まずはEMV仕様の接触ICクレジットカード決済から導入がスタートし、電子マネーも順次展開する計画である。セイコーソリューションズが提供する決済サービス「CREPiCO(クレピコ)」でもスマートデバイスと連携可能な無線決済端末「AT-5200」と「Thinc-CORE」との連携を開始する予定だ。また、「Thinc-CORE」では、クレジットのオンライン処理や「iD」「QUICPay」といったポストペイ決済に対応可能な決済システム統合パッケージ「CAPS P-QVIC(キャップス ピーキュービック)」との連携も行われる。
なお、「Thinc-CORE」では、「FeliCa Lite-S」といった安価なICカードを使った「自家発行型プライベート電子マネー、ポイントシステム」として活用することも想定している。また、入退室管理など「Thinc-CORE」を活用できる領域は数多くあるとみている。
販売ターゲットは、決済サービス事業者をはじめ、スーパーマーケット、家電、ドラッグストア、ショッピングモールなどの商業施設、アミューズメント施設、セキュリティ関連など多岐にわたる。国内におけるカード決済の裾野を広げるソリューションとして、大きな役割を果たすに違いない。
※CREPiCOはセイコーソリューションズ株式会社の登録商標です。※FeliCaはソニー株式会社の登録商標です。※EMVはEMVCo, LLCの登録商標です。※Q-COREはQUADRAC株式会社の登録商標です。※QUICPay株式会社ジェーシービーの登録商標です。※その他、記載されている社名および製品名などは各社の商標または登録商標です。