2015年3月5日20:46
MasterCardと決済代行事業者のベリトランスは、2015年3月5日、MasterCardのデジタル・ウォレットサービス「MasterPass(マスターパス)」の日本国内のインターネット加盟店の拡大に向けて、協働することに合意したと発表した。
MasterPassは、オンラインでも実店舗でも、モバイル、タブレット、PC等、さまざまな端末を利用して買い物をすることができる、クラウドを活用したデジタル決済サービス。利用者は、セキュリティが確保されたクラウド上に複数のクレジットカード情報や住所などを事前に登録。登録の後、MasterPassに対応した国内及び海外加盟店店舗での支払い時に、MasterPassのID・パスワードの入力だけで、登録されたカード情報や送付先住所などを入力することなくシンプルに支払いが完了するという。MasterCardに加え、他社のブランドのクレジットカード、デビットカード、プリペイドカードも登録が可能だ。
今回の合意により、ベリトランスが提供する総合決済サービス「VeriTrans3G」に、MasterPassのオンライン決済機能が追加されることになった。これにより、「VeriTrans3G」を利用するEC事業者は、大規模なシステム改修などを行うことなく、MasterPassを導入することが可能になる。MasterPass加盟店となったEC事業者は、消費者にPCやスマートフォンなどあらゆるネット接続端末でシームレスな決済手段を提供でき、これまでカード情報や送付先住所などの入力作業の手間によって購買に至らなかった利用者の機会損失も減らすことができるため、売り上げの拡大が期待できるそうだ。
2013年に提供開始したMasterPassは現在、8万5,000以上のインターネット加盟店で導入されている。中国、オーストラリア、カナダ、チェコ共和国、フランス、イタリア、ニュージーランド、ポーランド、ルーマニア、ロシア、シンガポール、南アフリカ、台湾、アラブ首長国連邦、英国、米国の世界16カ国ですでに提供されていることから、海外発送に対応している日本のEC事業者にとって、これらの市場からの購入増加が期待できるという。