2016年1月21日22:14
ジェムアルトは、同社のクラウドベース決済(Cloud-BasedPayment: CBP)ソリューションについて、ペイメントブランドのMasterCardからすべての認定を取得した初のモバイル決済ベンダーとなったと発表した。今回のMasterCardの認定には、ジェムアルトのCBPサーバープラットフォームとカード所有者の携帯電話上で動作する決済ソフトウェアが含まれる。同ソリューションは、ジェムアルトが提供する金融機関向けのターンキーのビジネスサービスで、Allynisトラステッド・サービス・ハブ(TSH)の一環として利用可能だ。
MasterCardからの認定を受けるにあたり、さまざまな機能評価とセキュリティテストが行われた。認定されたジェムアルトのコンポーネントは、MasterCardが定義するAES(Account Enablement System: アカウント有効化システム)、CMS(Credentials Management System: 認証情報管理システム)、TMS(Transaction Management System: トランザクション管理システム)、MPA(Mobile Payment Application: モバイル決済アプリケーション)の機能を実現する。
同認定により、2015年12月に取得した、決済取引およびクレジットカード認証情報のデジタル化のプロセスを保護するSafeNet Luna EFT(電子資金取引)決済用HSM(ハードウェアセキュリティモジュール)の認定とともに、クラウドベース決済に必要なすべての認定が揃ったとしている。
ジェムアルトの製品スイートにより、銀行はデジタル化されたペイメントカードを自行のHCE(ホストカードエミュレーション)ベースの決済アプリケーションにシームレスに発行できるほか、デバイス製造メーカー、モバイルOSプロバイダ、携帯電話事業者が提供するウォレットとの提携も可能だ。カード発行会社と決済処理会社は、ジェムアルトのデータセンターが運営するアウトソースのクラウドサービスか、オンプレミス(自社運用)のプラットフォームで運用するかを選ぶことができる。