2016年2月9日21:49
NFCの技術仕様とテスト仕様の策定、普及啓蒙活動を行う業界団体「NFCフォーラム(NFC Forum)」は、2016 年2月8日より東京・お台場で定期総会を開催している。同総会には、主要メンバー企業等、約150社が参加。2月9日には、メディア向けのPress Conferenceが行われた。
フォーカスは決済、IoT、公共交通
現在、NFCフォーラムがフォーカスしているのは、ペイメント(決済)、IoT(Internet of Things)、公共交通の三分野である。
グローバルにおけるモバイルペイメントへの取り組みは加速しているが、欧米などでは数ある手段のうち、NFCによる決済が主流になりつつあるそうだ。また、モノとモノがつながるIOTにおいても、NFCは重要な役割を果たすという。海外では、ここ一カ月で、オランダでAndroidのトライアル、ロシア・モスクワでNFCチケットがスタート。また、イギリスのUK Cards AssociationがNFCによる公共交通のフレームワークを発表するなど、動きが活発になっている。
さらに、NFCフォーラムに加え、モバイルの標準化団体であるGSMA(GSM Association)、欧州の鉄道団体「CEN」、「STA(スマート・チケッティング・アライアンス)」、日本の事業者などが集まり、アナログ規格の統一を早期に実現することに合意。各国で問題なく利用できる高スペックの規格を目指し、すでに複数の会議が行われている。
ミッション・ステートメントを変更、新ロゴも好評
NFCフォーラムでは、理念となる「ミッション・ステートメント」を2016年末に発表。以前は、NFCの規格を作り、マーケティングを行うことがミッション・ステートメントだったが、NFCは生活を便利にするものであり、セキュアで、タッチベースのトランザクションを行い、直感で伝わる体験を世界中の人々に提供することを使命としている団体であることに変更したという。
また、NFCフォーラムの新ロゴについては、10月の総会および11月のレターでアナウンスされたが、対外的には2016年1月に公表している。
なお、2月9日には、「Tokyo Tap into NFC Seminar」を開催。同セミナーの後には、懇親会も行われ、会場では、DUALi、インフィニオン・テクノロジーズ、大日本印刷、NXPセミコンダクターズ、ローム、ソニーによる最新技術・製品が展示された。懇親会には、NFC Forum会員企業および専門家が参加し、交流を深めた。