2016年4月11日8:00
さらなる販路拡大を目指しネットショッピングでも購入・利用が可能に
メーカーズシャツ鎌倉は、2014年から独自のギフトカードの発行を開始。個人が誕生日やお祝い事に贈るだけでなく、法人が忘年会や新年会、ゴルフコンペの景品などとしての利用も多いという。いままでは直営店での購入・利用のみであったが、2015年10月よりオンラインショップも対象に。これにより、全国からの購入・利用ができるようになった。
ギフト需要の高い商材に合わせたカードを展開
売上拡大だけでなく顧客流出も防止
メーカーズシャツ鎌倉の創業は1993年。その名の通り、鎌倉にシャツ専門店として産声を上げ、工場に直接商品を発注、在庫を自ら負うSPA(製造小売業)モデルを確立。メイド・イン・ジャパンの高品質なシャツを一律5,000円(税抜)で販売。1995年、横浜ランドマークを皮切りに、東京、大阪、福岡、2012年はニューヨークにも直営店をオープン。2016年1月現在、日本に直営21店、ニューヨークに2店を構える。
ビジネスシーンで必要になるシャツを扱うだけにギフト需要も多く、社長発案で紙製のギフトカードを発行。1枚のギフトカードでシャツ1枚と交換できるものであったが、紙製のため在庫管理が繁雑、5,000円以外の商品では使えないこともあり、2014年にプラスチック製のギフトカードに刷新。1,000円~15万円まで1円単位で好きな金額をチャージできるようになり、さまざまな価格の商品で利用可能となった。プラスチックギフトカードはPOSレジでチャージして初めて金券としての価値が発生するため、盗難や紛失などのリスクも解消。利用状況がデータ管理できるように。また、「プレゼントしたいけどサイズがわからない」「もらったけれどサイズが合わない、デザインが気に入らない」といった課題もなくなり、ギフト需要が拡大。個人だけでなく法人の利用も多いという。
「当社で扱っているものはシャツやネクタイなどビジネスシーンで活躍するものばかりなので、贈った方もそのようなものに使ってもらえるという期待があり、誕生日だけでなく、成人式やフレッシャーズへのお祝いなどでもギフトカードを求める方が多いようです。さらに、決算の増益を社員に還元するため、忘年会や新年会などの景品といった会社の福利厚生としてご活用いただくことも。また、カードをもらった方が当店に足を運び、買い物されたことで、再来店していただくこともあります」(メーカーズシャツ鎌倉 常務取締役 貞末奈名子氏)
そのため、ギフトカードの券面はネクタイにシャツをデザインしたわかりやすいものに。サイズも財布に入れておきやすいクレジットカード大で、無料の封筒だけでなく、有料のギフトボックスを用意。レジ横やマネキンと一緒にギフトカードをディスプレイし、「お世話になったあの人へ」「父の日のプレゼントとして…」などのメッセージを添えてPRしている店舗もあるという。
なお、ギフトカードは顧客流出を防ぐことにも貢献。店頭で返品を受け付ける際、現金に代わり、ギフトカードで返金することで、再度別の商品を購入するときに使ってもらえるため、他社での利用を防ぐことを実現。1円単位で入金できるため複数枚のカードを渡したりせず、返金金額をチャージするだけという最小限の手間で運用できる。
ネット利用は3カ月で2,000件強
より一層のギフトカード需要を予測
当初、ギフトカードは神奈川・東京・大阪・福岡にある直営店のみで購入・利用できるシステムであったため、ネットでも購入・使用したいというニーズが増加。2015年10月よりオンラインショップでの利用が可能となった。
ただし、オンラインショップで購入する場合、チャージ金額は5,000円、1万円、3万円、5万円の中から選択。カード裏面に記載された16桁のカード番号と、コインなどでスクラッチ部分を削って出てくる4桁のPIN番号を入力して商品を購入する。オンラインショップの場合、利用履歴のほか、ページをログイン、またはQRコードを読み取れば残高がわかる。なお、店頭の場合はレシート印字やギフトカードをレジに持っていくと残高が確認できる。ギフトカードの有効期限は店頭購入、ネット購入いずれも発行日から2年間。有効期限後は残高の有無にかかわらず無効となる。
貞末氏は、「ギフトカードのチャージは昨年1年間で1,850万円。ネットでの利用は2,022件になり、ネット利用が思った以上に多いこと、さらにネットのチャージ金額の平均は1万円程度と高いことがわかりました。全国どこででも利用できるため、今後もネットでのギフトカードの需要がより一層見込まれると予測しています」と語り、笑顔を見せた。