2016年7月26日9:33
UAE最大のアクワイアラーとして新たなサービスを先駆けて展開
ネットワーク・インターナショナル(Network International)は、ドバイに本社を構え、UAE、エジプト、インドにオペレーションセンターを有している。UAE最大のアクワイアラーであり、中東・北アフリカ(MENA)地域における決済ソリューションの大手プロバイダーとして数多くの実績を誇る。同社の強みについて話を聞いた。
2015年は600万件以上の決済処理を実施
UAEで76%のシェアを誇る
1994年に設立されたネットワーク・インターナショナルは、2015年は600万以上の決済処理を実施。プロセッサー、銀行(イシュア)の発行支援、アクワイアリング、オンラインペイメント、キオスクサービス等を提供しており、76%のシェアを誇るUAEはもちろん、中東・北アフリカ地域でも屈指の実績を有している。
同社は、VisaとMasterCardのUAEにおけるプリンシパルメンバーで、その他の主要国でもMasterCardのライセンスを持つ。また、JCB(ジェーシービー)と銀聯(Union Pay)のカードプログラムにも加盟しており、Diners(ダイナーズクラブ)のフランチャイズをUAE、エジプト、レバノン、ヨルダンで所有・管理している。
同社が中東で大きなシェアを獲得する理由について、ネットワーク・インターナショナル マーケティング シニア・ヴァイス・プレジデント Mona AL ghrair氏は、1994年からビジネスを展開することで信頼を獲得していること、新たなサービスを先駆けて展開していることを挙げた。
金の自動販売機など、さまざまなサービスを手掛ける
エミレーツ航空、エティハド航空のオンライン決済も提供
例えば、キオスク端末は、世界最大のショッピングセンターのドバイモールにも設置されている。また、金を販売する自動販売機も手掛けており、UAEの「アトランティス ザ パーム」やアブダビの「エミレーツ パレス アブダビ」などに設置されているという。さらに、駐車場のKIOSKも手掛けているそうだ。
「弊社が保有しているチャネルはバラエティが豊富で、例えばドバイの免税店で使用されているキオスクも24時間365日、稼働しています。また、エミレーツ航空、エティハド航空のオンライン決済も提供しており、さらに機内販売の際の端末も提供しています。最近では、タクシーでの支払いの際の端末も設置しています」
「Cards & Payments Middle East2016」では、ATMの利用者がライブで操作の説明を受けながら操作できるデモを実施していた。
また、近年ではドバイの政府等、スマートガバメントが進行。さらに、UAEでも非接触決済が徐々に広がりを見せている。
OTとの提携し、中東やアフリカ地域でMOTION CODEを推進
新たなサービスの提供に積極的に取り組む
2016年5月31日には、デジタルセキュリティベンダーのオベルチュール・テクノロジーズ(Oberthur Technologies:OT)との提携し、動的暗号ソリューションであるMOTION CODE(モーション・コード)技術の普及に取り組むと発表した。これにより、ソリューションがネットワーク・インターナショナルの不正管理ソリューションに追加。中東やアフリカ地域での営業を積極的に行っている。
「Cards & Payments Middle East2016」では、スマートフォンのデュアルスクリーンによるベリフォン(Verifone)の新端末のデモを実施。ドバイでは、ベリフォンは97%のシェアを有しているが、通常の接触/非接触、磁気といった支払いに加え、広告を流したり、ロイヤリティサービスを提供することができる。流通企業、消費者双方がスマートデバイスを利用して便利に決済やロイヤリティプログラムなどを行える特徴がある。
また、ドバイの政府が提供する「Smart Dubai government Establishment」アプリでは、政府関連サービス、鉄道カード、水道・電気代、交通の罰金、通行料金の管理、病院の予約など、幅広いオンラインサービスが利用可能だ。すでに旧アプリを含めて19万ユーザーが利用しているそうだ。
※取材は2016年5月31日、6月1日にドバイで開催された「Cards & Payments Middle East」で実施。