2017年3月24日8:00
マルチ決済対応で国内および海外の利用者へ利便性向上を目指す
ローソンは、2017年1月24日から、中国人向けのモバイル決済サービス「Alipay」の取り扱いをローソン店舗全店(約1万3,000店)で開始した。また、「LINE Pay」のバーコード決済など、多様な決済サービスを導入することで、国内および海外の利用者へ利便性向上を目指している。
POSシステムでAlipay決済に対応
平均客単価は800円~900円
ローソンでは、中国人を始めとした訪日外国人客に向けて、新規サービス導入や言語対応を進め、外国人にとってより利用しやすい店舗を目指している。Alipayの全店導入にあたって外付端末を使用せず、POSシステムに取り込んでいるが、「店舗スタッフからは、使い勝手がよいと聞いています」としている。
ローソンでは、Alipayの1月24日から2月5日までの13日間の利用状況を集計。Alipayは中国の大型連休「春節」(旧正月、今年は1月27日~2月2日)前の導入もあり、1日あたりのAlipay利用件数がほぼ一貫して上昇し、2月5日までの累計利用件数が5万2,000件を超えたという。実際の利用者は、観光客数の多い札幌、東京、大阪、京都、福岡、沖縄にある店舗を中心に、利用実績のある店舗は全店舗の約3割を占め、全47都道府県におよんだ。
平均客単価は800円~900円となり、ローソン全体の客単価の約1.6倍となった。購入商品は牛乳やおでん、肉まん、飲料水など、日本滞在中に消費される商品が中心だ。そのうち、品質に対する評判が高く、朝や夜のホテルなどで飲用が多いことから、牛乳が一番多く購入される商品となった。
ローソンでは今後のインバウンド対応として、「訪日観光客の利便性向上につながる新規サービスの導入や店内多言語化に継続し取り組んでいきたいです。引き続き、新規サービスの導入や店内多言語化の推進など、訪日外国人にとってのインフラを目指します」としている。
国内コンビニ初、Alipay、LINE Payに全店舗で対応
LINE Payで表示されるコードをレジに提示
また、Alipayを全店導入した同日にLINEが運営するコミュニケーションアプリ“LINE”内にある送金・決済サービス「LINE Pay」のバーコード決済も取り扱いを開始した。コンビニエンスストアとしては、Alipay、LINE Payのバーコード決済が、全店舗で使用可能になるのはローソンが初となる。LINE Payバーコード決済でも、利用者が手持ちのスマートフォンなどのモバイル端末に決済用のバーコードを表示させることで、商品代金を支払うことができるようになった。ローソンでは、LINE Payのバーコード決済導入の理由として「多様な決済サービスによる利便性向上」を挙げている。
なお、ローソン店舗では、現金、クレジットカード、銀聯クレジットカード、電子マネー、プリペイドカード、デビットカード、Apple Pay、ポイント払い(Pontaポイント、dポイント)といった決済が利用可能だ。