2017年7月14日5:20
スマホでキャッシュアウト、院内電子マネー、ギフトカード、インバウンド決済が登場
一般社団法人日本病院会および一般社団法人日本経営協会は、2017年7月12日から14日まで、東京ビッグサイトにおいて「国際モダンホスピタルショウ2017~INTERNATIONAL MODERN HOSPITAL SHOW 2017~」を開催している。
「国際モダンホスピタルショウ2017」は44回目の開催となり、病院をはじめ、保健・医療・福祉分野の機器、製品、システム、サービスが展示されている。会場では決済関連サービスの展示も複数のブースで行われていた。
アルメックスのブースでは、後払いでキャッシュレス診断が可能になる「Sma-pa CHECKOUT」を紹介した。診療費が予測しにくい医療機関では、患者がいくら現金が必要なのかを把握できない時もある。また、急に具合が悪くなって病院に行くケースでは、手持ちのお金がない場合もある。「Sma-pa CHECKOUT」に登録した患者は、アプリを利用した決済を行うことで、会計処理を待たずに診断が終わり次第、帰ることができるという。支払い方法は、コンビニ払い、クレジットカード決済、キャリア決済の3つから選択可能。利用者は、アプリの利用手数料などの負担なく、サービスを利用できる。
なお、GMOペイメントゲートウェイと横浜銀行では、「銀行口座と連動したスマホ決済サービス」(〈はまぎん〉スマホ決済サービス「はまPay」)を共同開発し、 2017年7月3日より提供開始しているが、アルメックスの「Sma-pa CHECKOUT」および「自動精算機」を利用したキャッシュアウト実現に向け、検討を開始したと7月12日に発表した。キャッシュアウトは、2017年4月の銀行法施行規則の改正により、デビットカードやスマートフォン等の端末を用いることで、ATMがない環境でも現金の引き出しができるようになるものだ。3社では、スマホ決済サービス「はまPay」を利用して、自動精算機から現金の引き出しができるようになることを目指すそうだ。また、病院に加え、ホテルやゴルフ場などでの自動精算機における、現金引き出しも検討する。
ホスピタルネットでは、院内での買い物の支払いをキャッシュレス化し、利用履歴を管理できる病院内ICカードソリューション「HoSCa」を紹介した。「HoSCa」はFeliCa対応の院内キャッシュレス&セキュリティシステムであり、ベッドサイドテレビなどの機器、院内の売店や自動販売機などの精算をキャッシュレス化できる。また、患者だけでなく、職員もICカードシステムを利用可能だ。すでに数多くの病院での採用実績があるという。
グローリーは据え置き・モバイルのINFOX端末、決済機能を組み込んだ診療費支払機などを展示した。「FHP-S10」は、病院やクリニック、調剤薬局向けの自動支払機となり、クレジットカードやJ-Debitによる支払いが可能だ。
凸版印刷は、契約施設で受診したがん検診や人間ドック健診の支払いができる健診専用のギフトカード「からだ健診ギフトカード」を展示した。販売価格は1万700円と3万1,500円の2種類があり、カード額面はそれぞれ1万円と3万円となる。健康診断専用のギフトカードを広めることにより、受診のきっかけをつくり、日本の健康診断の受診率向上を目指すという。
NIPPON PAYの代理店であるアットメディカルは、電子決済サービスを持たない医療機関向けに中国三大決済(銀聯、WeChatPay、Alipay)が利用可能なメールリンク決済サービスを紹介した。メールリンク決済サービスは、電子決済を持たない事業者が、訪日前もしくは訪日後の中国人に対し遠隔で請求することが可能となる。主に医療クリニックや美容クリニック、設計士やデザイナーなど、訪日時に面談やカウンセリングを行い、現地に帰国後、見積書を提出して遠隔で決済する事業者へのニーズを見込んでいる。