2017年8月3日17:46
Visaは、2017年8月2日、EMV仕様を定める技術団体EMVCoによる新しいグローバルなQRコード決済仕様に対応すると発表した。新仕様はデジタル決済承認について、QRコードを消費者が提示する場合と、店舗が提示する場合の両方の利用形態を対象とする。QRコードは機械読み取り式の二次元バーコードで、店頭でのモバイル決済を促進するために使われている。
Visaと他のEMVCo加盟企業は世界的に相互運用が可能な新しいEMV仕様の開発に向けて協力してきた。すでに世界15カ国で店舗提示によるQR技術が利用可能となっている。
すでにインド、ケニア、ナイジェリアの銀行33行と32万8,000店以上の店舗が、相互運用可能な規格を導入している。
Visaは、モバイル決済ソリューション「mVisa」と並行して、店舗提示によるQRコード決済の拡大を世界で実用化させている。mVisaは、スマートフォンのQRコードをスキャンする、もしくはフィーチャーフォンに加盟店番号を入力することで商品やサービスの代金支払いを行える技術となる。代金は消費者のビザ・アカウントから加盟店のアカウントに直接支払われ、リアルタイムで両者に通知される。
また、「Visa Readyプログラム」はQRコード決済を活用したい店舗のために、相互運用が可能なQR規格を採用した。QR規格は銀行、決済処理機関、マーチャント・アグリゲーターによるQRコード店舗の作成と展開を容易にする、ツールと機能の開発を可能にする。
インド準備銀行は多数の消費者と店舗が低コストで安全なデジタル決済を利用できることから、標準化されたQRコード決済の導入を推奨している。タタ・スカイ、アイデア・セルラー、リライアンス・エナジー、マハナガー・ガスなどの公共事業者、ならびにピザハットやスーパーマーケットチェーンのナクマット、スパー、ズッキーニなどは、ダイナミックQRコードを消費者に提示することで、何百万もの見込み客にデジタル決済の利点を提供しているという。
Visaは、インドなどに加え、mVisa導入済みのカンボジア、エジプト、ガーナ、インドネシア、カザフスタン、マレーシア、パキスタン、ルワンダ、タンザニア、タイ、ウガンダ、ベトナムの12カ国でも実現したいと考えている。