2017年11月7日8:00
ジェーシービー(JCB)は、2017年11月1日と2日、台湾台北にて「第15回JCB世界大会」を開催した。同会議の本会議では、台湾の金融監督管理委員会やJCBのパートナー企業より5 社、JCBからは3 名による講演が行われた。
JCBの会員数は2年間で18%の成長
カード発行はアジア諸国で好調に推移
「第15回JCB世界大会」には、JCBカードの発行や加盟店業務を行う金融機関を中心に、世界27カ国・地域から約200社、総勢約500名が参加。同会議ではまず、ジェーシービー 代表取締役兼執行役員社長 ジェーシービー・インターナショナル代表取締役会長の浜川 一郎氏が、「JCB 戦略指針 2年間の概況と市場動向」と題し、JCBの2年間の実績について講演した。
世界のJCBカード会員数はこの2年間で18%の成長を遂げ、1億会員を突破。中でもクレジットカードとプリペイドカードが好調で、海外では中国、台湾、タイ、ベトナムで発行が増加した。加盟店契約数は日本国外での増加が顕著で、16%増の3,300万となった。中でもアメリカ、イタリア、スペイン、インドネシアが伸びている。2017年の取扱高は26兆6,000億円となり、日本国外では26%の伸びとなった。
国内のプリペイドとデビットは順調に発行が拡大
Apple Pay31社のイシュアのうち「QUICPay」の採用数は?
日本国内の状況を見ると、2年前にJCBプリペイドカードはマーケットにほとんど存在せず、JCBデビットは3行の発行にとどまり発行枚数は6万枚に過ぎなかった。この2年間で、大幅にイシュアが増加して、JCBプリペイドカードの発行枚数は900万枚、JCBデビットは23行から150万枚以上が発行されている。
また、昨年10月にスタートした国内のApple Payでは、31社のイシュアのうち21社が「QUICPay」を採用している。Apple Payは現在、クレジットカードとプリペイドカードの利用となるが、今後は「Android Pay」をはじめ、多くのデジタルワレット事業者が台頭するとした。また、BLE(Bluetooth Low Energy)やQRコードといった技術に加え、今後は未知の決済ツールが登場する可能性もあるとした。
なお、JCBでは、世界大会を1981年から開催しており、1988年からは原則隔年で開催している。