2018年1月30日11:03
ポルトガル・リスボンのVision-Boxは、政府、国境管理などにおいて、バイオメトリクスにより構築されたデジタルID管理ソリューションを設計、開発している。すでに同社のソリューションは世界の名だたる空港で利用されている。
世界80の国際空港等にボーダレスコントロールシステムを提供
Vision-Boxは、ICAO準拠の自動ボーダーコントロールシステムを提供している。また、バイオメトリクスソリューションによる、乗客の認識、電子ID管理、セキュリティソリューションを提供している。
現在、同社のボーダーコントロールは世界80の国際空港、港湾、境界において2,000以上の自動ボーダーコントロールソリューションを運用している。また、2億5,000万の旅客を処理しているそうだ。さらに、世界中で4,000を超える電子アイデンティティシステムを展開している。
同社では、パスポートをデジタル化してモバイルに搭載。モバイルの中にバイオメトリクスや名前などのデジタル化した情報をトークンとして格納することが可能だ。利用者がゲートを通る際、1対1のフェースマッチングにより、自身の顔情報とマッチすればゲートを通過できる。
チェックインから航空機の搭乗までシームレスに進む「Aruba Happy Flow」を開発
同社では、Aruba国際空港、オランダ・KLM、Schiphol Groupとともに、「Aruba Happy Flow」を開発。2年間にわたりアルバ・インターナショナル空港でパイロットした。チェックインから航空機の搭乗まで、バイオメトリクスを使って、旅客者の顔を識別し、乗客のデータベースと照合して、許可された乗客のみが移動できる仕組みを構築。
旅行書類はチェックイン時に1回のみ必要なシステムとなる。チェックインの後、旅客は手荷物検査、国境通過の手続き、飛行機への乗り継ぎを要求することなく、顔認証のみで手続きが可能だ。
2018年からはアムステルダム・スキポール空港で導入予定
Vision-Box マーケティング・ディレクター Pedro Torres氏は、「弊社の強みとして、レジストレーションするときの登録のクオリティが高い点が挙げられます。また、認証精度が高いため、マッチングするときの認識率も強みとなっています。Aruba Happy Flowは、2018年からはアムステルダム・スキポール空港で導入予定です」と説明する。
また、同社のモバイルIDシステムは、ホテルでのID管理、インターネットバンキングなどでも活用可能としている。
※取材は2017年11月28日~11月30日までフランス・カンヌで開催された「TRUSTECH(トラステック)2017」において。