2018年9月14日7:30
スマホ一台で、決済ができ、ポイントも貯まり・使える利便性を提供へ
ららぽーとをはじめとするショッピングセンターを運営する三井不動産は、スマートフォンアプリ「三井ショッピングパーク アプリ」を提供しているが、今般、アプリ画面からQRコードを読み取って決済が可能な「アプリde支払い機能」を拡充した。同社によると、企業独自のアプリに支払い機能を追加するケースは国内のショッピングセンター初の取り組みとなるそうだ。
提携クレジットカードはポイント還元率の高さが魅力に
スマホアプリ画面から QR コードを読み取って支払いできる
三井不動産では、ららぽーと、ラゾーナ川崎プラザ、三井アウトレットパークといったショッピングセンターを運営している。各施設では、買い上げ金額に応じて「三井ショッピングパークポイント」を提供。現金では、100円で1ポイントを付与している。また、クレディセゾンと提携して発行している三井ショッピングパークカード《セゾン》、ラゾーナ川崎プラザカード《セゾン》、三井ショッピングパークカード《セゾン》LOOP、三井ショッピングパークカード《セゾン》LOOPゴールドのクレジットカードの場合、100円で2ポイントに加え、クレディセゾンの「永久不滅ポイント」も0.5%付く。
同社では、「三井ショッピングパーク アプリ」を2014年10月に開始。2016年10月から、「三井ショッピングパーク アプリ」において、現金ポイントカード機能を提供している。2018年3月現在、三井ショッピングパークポイント会員は1,050万人、アプリのダウンロード数は150万超となっている。
2018年6月には、「三井ショッピングパーク アプリ」のサービス開始以来初となる大規模リニューアルを実施。今回のリニューアルでは、スマホアプリに「アプリ de 支払い機能」が拡充され、アプリ画面から QR コードを読み取って、決済することが可能となった。利用者は、店舗の専用端末にスマホをかざせばサインレスで支払いが完了し、なおかつポイントも貯まり、使用もできる。また、クレジット決済と同様に分割払いやボーナス払いが可能だ。
なお、「アプリ de 支払い機能」を使うには、三井ショッピングパークカード《セゾン》、ラゾーナ川崎プラザカード《セゾン》、三井ショッピングパークカード《セゾン》LOOP、三井ショッピングパークカード《セゾン》LOOPゴールド(家族カードを除く)の提携クレジットカード登録が必要となる。
提携クレジットカード会員に利便性の高いサービスを提供
クレディセゾン、NTTデータと連係してセキュアな仕組みを構築
従来、三井不動産では、現金ポイントカードをアプリと連携させて利用可能だったが、三井ショッピングパークカード《セゾン》などのクレジットカード支払いでは、決済と同時にポイントが付与されるため、スマートフォンアプリのポイントカード機能を利用することができなかった。三井不動産 商業施設本部 &mall事業室 主事 黒岩哲也氏は、「これまで、ロイヤリティの高い提携クレジットカードのお客様には、アプリでのポイント付与ができませんでしたが、お客様に便利なサービスを提供するために検討を重ねた結果、『アプリ de 支払い機能』を追加することになりました。今回のサービス開始により、提携クレジットカード会員であっても、カードレスで利用者が買い物をしながら、ポイントを貯めることが可能です」と説明する。
「アプリ de 支払い機能」では、提携クレジットカード発行先のクレディディセゾン、システム構築を担うNTTデータと連係し、強固なセキュリティを実現している。黒岩氏は、「セキュリティ対策として、なりすましなどの被害を受けないように、複数の認証システムを構築し、仮に1つが突破されても、お客様が被害を受けない仕組みとなっています」と自信を見せる。
ロイヤルカスタマーを中心に「アプリde支払い機能」が利用される
スマホで現金ポイントカードの新規発行も開始
すでに6月から運用がスタートしているが、「ロイヤリティの高いお客様を中心に利用が進んでおり、日々売上は高まっています」と黒岩氏は語る。
また、三井ショッピングパークアプリでは、提携クレジットカード会員に対し、数多くのクーポンも提供しているが、スマホ一台で支払いとポイント付与ができるようになったため、さらに便利に利用していただけると期待している。
なお、以前は現金ポイントカードをアプリに紐付ける形だったが、「三井ショッピングパークアプリ」を通じて新規に三井ショッピングパークポイント会員に登録することができるようになった。また、登録情報を用いて、2017年11月にオープンした三井ショッピングパーク公式ファッション通販サイト「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」にも登録可能だ。
提携クレジットカード会員の拡大を目指す
スマホアプリに全てのお得、便利を搭載へ
現状、クレディセゾンとの提携クレジットカード会員の比率は、全会員の約2~3割となっているが、今後はその数をさらに伸ばしていきたいとしている。また、クレディセゾンからもカード入会と同時にアプリの登録を勧めてもらう方針だという。
今回のリニューアルでは、紙の会員証を発行し運用していた「キッズクラブ」について、三井ショッピングパークアプリ内にて会員証機能を搭載することで、利便性の向上も図っている。特にららぽーとはファミリー層の来店が多く、キッズクラブの規模も拡大していたため、紙での管理は労力がかかっていたが、会員証またはアプリクーポンの提示で、充実の優待サービス(会員限定イベントや店舗特典)が受けられるため、管理も一元化できる。
そのほか、「Mitsui Shopping Park &mall」との連携も強化し、撮影した画像に類似するアイテムを検索する機能を搭載する等、「より感覚的に、より楽しく」買い物をしてもらう環境を整えた。
三井不動産では、今後も会員のさらなる利便性向上のため、年に複数回アプリ機能をアップデートしていきたいとしている。黒岩氏は、「アプリは、お客様との主要なコミュニケーションツールであり、全てのお得、便利が搭載されることで、快適な買い物をしていただきたいと考えています」と語り、笑顔を見せた。