2018年9月25日16:37
JR東日本、ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズおよび、JR東日本メカトロニクスは共同で、Suicaと各地域の交通系ICカードを1枚のカードにまとめられる2in1カード「地域連携ICカード」とその発行システムの開発を行い、2021年春の提供開始を目指すと発表した。
今回開発する「地域連携ICカード」は、バスの定期券や各種割引等の地域独自サービスと、Suicaエリア等で利用可能な乗車券や電子マネー等のSuicaのサービスを、1枚のカードで利用可能とするそうだ。
現在、国内では、2013年に始まった全国10種類の交通系ICカード相互利用サービスにより、Suica1枚で公共交通機関を利用できるエリアが拡大しているしかし、導入費用や運用面の課題により、交通系ICカードがまだ導入されていない地域も存在する。
そこで、地域交通事業者による交通系ICカード導入を促進するため、三社は各地域のIC乗車券とSuicaの基本機能が1枚のカードに共存できる新たな「地域連携ICカード」を開発する。地域交通事業者は1枚のカードで地域交通に必要な独自サービスを提供しながらSuicaの既存インフラを活用できるため、システム投資を抑え、運用に関する負担の軽減が可能となる。
JR東日本は、これまでSuicaで培ってきた知見を活用し、地域交通事業者による「地域連携ICカード」の導入をサポートする。そして、地域ニーズに応じ必要な機能を組み合せてSuicaの共通基盤化を進め、多様なサービスを利用できる環境の実現を目指す。ソニーは、FeliCa技術を通じて交通系ICカードを提供してきたが、今回、ICカードに必要なFeliCa OSの機能を拡張し、「地域連携ICカード」実現のための技術開発を担うことで、交通市場におけるICT化推進サポートに取り組むそうだ。JR東日本メカトロニクスは、交通系ICカードの発行を担っており、今回、新機能のICカードへの実装、試験および検証と、ICカード発行に関する設備開発を行う。