アジアのIC乗車券とコンタクトレスIC電子マネーの歴史は?

2018年10月29日8:00

香港のOctopusや日本のSuica、台湾のEasy Card、韓国のT-money、中国の広州市エリアの羊城通や深圳市エリアの深圳通、マレーシアのTouch’n’Go、シンガポールのEZ Linkなどアジアを中心に、IC乗車券はコインベースの小口決済を対象にコンタクトレスペイメントにおいてIC電子マネーとして重要な役割を担っている。今回はフューチャーペイメント要覧の第4章より、アジアのIC乗車券とコンタクトレスIC電子マネーの歴史について紹介する。

1996年にソウル、1997年に香港など大都市での運用開始

ICカードを用いたIC乗車券を世界で最初に導入したのは、フィンランドの人口約14万人のオウル市のバス会社で、1991年にバスカードを発行している。このフィンランドのオウル市のバスカードが利便性等で好評を得て、その後1996年に導入されたソウルのバスカード(タイプA)や1997年に導入された香港のオクトパスカード(FeliCa)など人口1,000万人前後の大都市で導入されるようになった。

2000年代に入ると2001年に導入された日本のJR東日本のSuica(FeliCa)や中国・上海の上海公共交通カード(タイプA) 、2002年に導入されたシンガポールのEZリンク(FeliCa)、2003年に導入された中国・北京の北京公共交通カード(タイプA) 、2004年に導入された韓国・ソウルのT-Money (タイプA)など大規模なIC乗車券プロジェクトがアジアの大都市で次々と誕生していった。

日本では、1996年に汎用電子乗車券技術研究組合が結成。続く2003年には日本サイバネティクス協議会が結成され、“FeliCa”ベースのサイバネ規格が定められ、その後日本におけるIC乗車券の普及拡大に繋がっている。また、2013年3月からJR東日本のSuica(スイカ)やJR西日本のICOCAなど11団体が発行する10種類のIC乗車券(8,000万枚以上)の相互利用サービスが始まった。この相互利用サービスによって、通勤・通学などで使う1枚のIC乗車券が北海道から九州まで鉄道や地下鉄、バスなど52の鉄道、96のバス事業者などの交通機関や全国約20万店舗での買い物も可能になり、電子マネーとしても大いに活用できるようになった。

韓国では、決済のセキュリティ認証モジュールに韓国ドメスティックスタンダードの“SAM”(Seguentional Access Method)が採用されている。この“SAM”は、韓国のICカード電子マネーの“K-キャッシュ”などにも採用され、韓国国内におけるIC乗車券の互換性をサポートする。また、韓国のIC乗車券の全国互換システムの“One Card All Pass”の取り組みも行われている。

中国やシンガポールの動向は?

中国にはおよそ100以上のIC乗車券があり、北京を中心とする“環渤海地域”、上海を中心とする“長江デルタ地域”、広州を中心とする“珠江デルタ地域”といった中国の三大経済圏を中心にそれぞれのエリア内におけるIC乗車券の相互運用や統合が進められている。“珠江デルタ地域”は広州市を中心とする広東省の主要都市に加えて、香港や澳門の特別行政区を含み、同エリアの主なIC乗車券には特別行政区の香港の“八達通”(Octopus)や澳門の“澳門通”と広東省の深圳市の“深圳通”など“珠江デルタ地域”の主要なIC乗車券がソニーのFeliCaを採用している。通貨が中国の人民元、香港の香港ドル、澳門のパタカと異なるので、相互運用においては環渤海地域や長江デルタ地域とは異なり多くの難しさを有していた。2013年12月から広東省の“嶺南通”と香港の“八達通”(Octopus)との互通行カード (クロスボーダーカード)である香港ドルベースの「八達通・嶺南通カード」と人民元ベースの「嶺南通・八達通カード」を新たに導入し、広東省の“嶺南通”と香港の八達通(Octopus)との相互運用性を実現している。

シンガポールでは、1995年に導入されたコンタクトICカードによるIC電子マネーのNETSキャッシュと、2003年に導入されたコンタクトレスICカードによるIC電子マネー機能が付いたIC乗車券のEZリンクのIC電子マネーと、IC乗車券の相互運用を可能にする独自のオープンスタンダードのプラットフォームCEPAS (Contactless E-Purse Applications-in-Singapore)を2006年7月に導入している。

CEPASの導入に際しては、シンガポールの政府機関であるIDA (Information Development Authority:情報通信開発局)などがリードし、NETSやEZリンクの協力の下にスタンダードの策定を行った。NETSはCEPASの採用により、ワンチップのデュアルインターフェースの新しいカード“コンビNETSキャッシュカード”やコンタクトレスICカードの“NETS@FlashPay”カードを新たにリリースし、レジでのスピードが求められる低単価のコンビニエンスストアやファストフード店などでコンタクトレスペイメントにも対応するとともに、EZリンク同様にシンガポールにおけるIC乗車券機能も新たに付帯している。

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