NTTドコモとお金のデザイン、「ポイント投資」半年で35万ユーザー獲得

2018年12月14日8:41

2018年5月に提携したNTTドコモとお金のデザインは、提携半年を契機に、それぞれのサービスの成果と今後の戦略を明らかにした。「貯蓄から資産形成へ」という社会的課題の流れを後押しし、投資体験のない若年ユーザー層の取り込みを加速させる。「攻めすぎない、守りすぎない、第3の選択肢 ”お金の生存戦略”」をコンセプトにした広報宣伝を強化し、提携で生み出したサービスの拡大を目指す。(ライター 小島清利)

左からNCB LAB. 代表 佐藤元則氏、NTTドコモ金融ビジネス推進部FinTech推進室 室長 江藤俊弘氏、お金のデザイン 代表取締役社長 中村仁氏

投資が身近になり、すそ野が広がる

当日は、NCB LAB. 代表 佐藤元則氏がモデレーター役となり、NTTドコモ金融ビジネス推進部FinTech推進室 室長 江藤俊弘氏と、お金のデザイン 代表取締役社長 中村仁氏が対談し、両社の提携に伴い誕生したサービスについて振り返った。

ポイント投資の成果について話す江藤氏

NTTドコモが5月から始めた「ポイント投資」は、dポイントサービス会員なら誰でも利用できるdポイントを活用した投資体験サービス。dポイントクラブのアプリまたはウェブからポイント投資サービスサイトにアクセスし、運用するポイント数と運用コースを選択するだけで、即日始めることができる。

このポイントは、お金のデザインが運用する投資信託に日々連動し、その状況をポイント投資サービスで確認することができる。また、投資中のポイントは、1ポイント単位でいつでも引き出し、dポイントとして利用できる。

「ポイント投資」はサービスを開始して約半年で、35万ユーザーを獲得した。NTTドコモの江藤氏は「投資は縁遠い、怖いというイメージを持っている一方、それでも興味があるという潜在的ユーザーは多い。おまけでもらうポイントに関しては、損をするという感覚も少なく、投資を疑似体験できるというポイント投資は、こうした潜在的なユーザーの心に刺さりやすかったのではないか」と話した。

NTTドコモによると、ポイント投資ユーザーは、投資未経験者が72%、40代以下が76%だった。江藤氏は「これまで投資になじみのなかった層にも投資体験が広がっており、貯蓄から投資への流れを後押しするという狙いを考えると、期待以上の成果だ」と語った。

また、お金のデザインの中村氏は「若者の金融リテラシーを高める効果もあった。投資は自転車に乗れるようになる過程と同じ。実際に乗ってみて、転んだりしながら上手になっていく。若い世代が、馴染みのあるポイントの投資を通して、投資が身近になったことは間違いなく、すそ野は広がっている」と話した。

若年層の金融リテラシーを高める効果もあったと話す中村氏

「長期分散投資が当たり前のようにできる世界」

一方、お金のデザインが提供しているロボアドバイザーによる自動運用で、少額から資産運用ができるサービス「THEO+[テオプラス]docomo」は、年齢や現在の預貯金の額など5つの質問に答えるだけで、ロボアドバイザーが世界約6,000種類のETF(上場投資信託)から最適な組み合わせの運用方針を提案する。

これまでは機関投資家などに提供されてきた高度な運用手法を使い、投資初心者でも、最低1万円から運用を始めることが可能。また、ドコモの携帯回線を持っているユーザーは、月末の運用残高1万円につき、dポイントが月1.5ポイント(ドコモの携帯回線を持っていない場合は月1ポイント)貯まる。

2018年7月からは、dカードと連携した「おつり積立」のサービスをスタートした。dカードで決済した毎回の買い物金額と利用者が設定した基準額(100円または500円)の差分をおつりと見立て、そのおつり相当額を自動的に積み立てし、運用する仕組み。

今後の課題について、中村氏は「国を挙げて推進している長期積立分散投資について、当たり前のこととして、手軽にできる世界をつくりたい」と語った。江藤氏も、「われわれの取り組みをもっと多くの方に知ってもらいたい」と話し、初のテレビCMを12月10日から首都圏および一部地域で放映開始するなど、PRを強化していく考えを示した。

モデレーターを務めた佐藤氏

2019年はモバイル決済が起爆剤となり、お金の使い方や資産運用にも関心が高まる?

この後、対談のテーマは「2019年のフィンテック(FinTech)」に移った。江藤氏は「モバイル決済が引き金となり、日本でキャッシュレスが進むのは間違いないだろう」としたうえで、「ショッピングのデータを活用し、賢いお金の使い方や資産運用にも関心が移っていくはずだ」と述べた。

中村氏は「フィンテック業界で感じている変化は、金融機関が束ねていた各業務を切り出して、様々なテクロノジーを活用して個別最適化するというアンバンドルが起こった後、それらが融合するリバンドルが進んでいると感じる。ベンチャー企業がサービスを出した第一幕、金融機関が囲い込みを進めた第二幕は大きな変化は起こらなかったが、2019年は通信事業者など多くの顧客を持つ新しいプレーヤーが主役となる第三幕が本格化し、ディスラクティブイノベーションが起こるだろう」と予測した。

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