2019年3月18日8:30
事前に決済可能な「一蘭優先案内サービス」を提供
天然とんこつラーメン専門店「一蘭」を運営する一蘭では、国内に加え、インバウンド観光客も数多く訪れる人気店だ。同店では、中国人向け決済サービス「Alipay」と「WeChat Pay」を導入。また、事前にクレジットカードで決済可能な「一蘭優先案内サービス」を一部店舗で導入するなど、キャッシュレス決済サービスの対応にも力を入れている。
土産品の購入の利便性向上
「一蘭公式アプリ」もリリース
一蘭は現在、国内74店舗、海外5店舗の計79店舗を展開(2019年1月1日現在)している。2017年の年商は220億円で、年間1,803万杯(海外店舗含む)のラーメンを提供した実績がある。左右を板で仕切り、人の視線を気にすることのない「味集中カウンター」、麺の硬さやトッピングなどを自身で選ぶことができるシステムなど、特徴的なサービスも展開している。
近年、インバウンド利用者が増加しているが、同店舗においても日本国内の訪日客に比例して、外国人の来店が増えている。また、インバウンド利用者のキャッシュレス化についても、店頭での問い合わせや要望の声があったそうだ。
同社では、土産品の購入の利便性を高めるため、2018年10月1日から、「Alipay」と「WeChat Pay」を21店舗で導入した。一蘭 東京オフィス 国内広報 野﨑里美氏は、「弊社のおみやげ商品は海外のお客様に非常に人気で、一度に大量買いされる方もいたため、そういったお客様のご要望にもお応えできたと思います」と説明する。
また、よりスムーズにラーメンを食べてもらうため、「一蘭優先案内サービス」を8店舗で導入した。同サービスは、WEBサイトの専用ページで来店日時・人数・予約者の情報などを入力し、クレジットカードで事前決済を実施。店舗には、指定の時間に来店し、店舗従業員に予約者の名前を伝えると、行列ができていても優先的に案内される仕組みだ。
野崎氏は、「行列に並ぶ必要がないため、スムーズにお食事ができるとご評価いただいております。また、事前決済対応のため、お食事当日に券売機で食券をご購入いただく手間を省くことができます」とメリットを述べる。日本人はもちろん、WEBサイトは多言語表記をしているため、海外からの観光客も利用可能だ。
一蘭では、以前、おサイフケータイを利用したポイントサービスを導入していたが、2016年からビートレンドと連携して「一蘭公式アプリ」をリリースした。同サービスでは、音波をスマートフォンが検知して、ポイントが貯まるユニークな仕組みを採用している。また、GPS機能で、その場ですぐに最寄りの店舗を確認できたり、プッシュ通知機能で、新商品やキャンペーンなどの最新情報を取得可能だ。野崎氏は、「導入から1年の段階で会員数が15万人を突破するなど、非常に好調です。また、会員様限定のサービスとして、『お子様ラーメン』も国内全店で提供しており、お子様連れのお客様にも大変喜んでいただけております」とした。