セブン&アイ・ホールディングス、企業文化としてのデータトリブンカルチャーの醸成を

2019年11月29日7:30

Tableau Softwareは、2019年11月28日に記者説明会を行い、組織がデータ対応力を習得時の課題に対処することを支援するため、計画、推奨、ガイドラインとなる戦略的なフレームワークとなる「Tableau Blueprint」を発表した。当日は、決済等から得られたデータを多くの事業で活用し、データドリブンカルチャーを構築しているセブン&アイ・ホールディングス 執行役員 デジタル戦略部 シニアオフィサー 清水 健氏が同社のデータ活用について紹介した。

今後の成長エンジンはデジタルデータ

国内人口が減少していく中、セブン&アイ・ホールディングスでは新規はもちろん既存顧客のロイヤリティをいかに高めるかが重要だという。これまでは言語化できるニーズ、顕在化したニーズに応えるかが求められていたが、潜在的ニーズに対応し、最新のデジタルで感動を与えることが重要となる。購買単価や来店頻度を増やすとなると、商品の改善や商品の質を高めることはもちろんだが、如何にネットワークバリューやエクスペリエンスバリューを高めるかが大切だという。

セブン&アイ・ホールディングス 執行役員 デジタル戦略部 シニアオフィサー 清水 健氏

例えば、グループのセブン-イレブンには2万店のネットワークがあり、近くて便利のネットワークバリューは構築されている。目指す姿として、個々のユーザーが必要とされるものを必要な時に届けたり、購買を意識することなく、必要なものを提供してく“おもてなし”のレベルを高めていきたいとした。また、提供する価値においてもナショナルブランドからプライベートブランドまで幅を広げ、個々の立場や状況に応じてカスタマイズされた商品やサービスを提供していきたいとした。清水氏は、「本質的に望む成果を提供できるように持っていきたいです。ステージ1のコンビニエンスの追求から、ストレスをなくレベルまで入る。今後の企業の成長や関係の構築を深めるためにはデータが大切です」と説明する。

デジタルマーケティングやアナリティクスの人材強化に取り組む

これまでセブン&アイ・ホールディングスでは電子マネー「nanacoカード」等によるデータはあったが、活用ができていなかったそうだ。同社の顧客接点の入り口になるのは「セブンiD(セブンアイディ)」だ。「セブンiDにすべてのデータを紐づけて、そのデータを回しながら利活用したいです」(清水氏)。セブンiDに紐づく情報をデータ活用ループに落とし込み、分析して、施策に落とし込み、UX/サービスを改善させる。その流れをいかに高速で回すのかが重要となる。

あわせて人材育成が求められるが、ある程度期間をかけて、力を入れて実践している。同社では、しっかりとデータを扱える実務家を求めている。そのために、在籍者へのリカレント教育、グループ各社の若手を短期でデジタル戦略部に在籍させることで、一緒に実務を行いながら知見を高めている。リカレント教育では、東洋大学学部長 坂村健氏の協力を得て、2018年11月末から2019年3月にかけて、50コマのオリジナルのカリキュラムを行った。Python入門、Webの仕組み、開発データベースとSQL、AIを活用したビッグデータ分析などのカリキュラムとなったが、ビッグデータ分析について理解するきっかけとなったそうだ。

また、グループからの短期留学では、データをベースに相互送客施策などを企画・配信・検証したり、膨大なIDデータから各社が求める顧客分析依頼を独力で対応できる教育を行っている。1年をめどに独り立ちさせ、グループ各社のデータ分析のリーダーとなることが目標だ。データ分析では、Tableauはもちろん、Googleやアクセンチュアの協力を得ており、ITパスポートや情報セキュリティマネジメントの資格取得を目指している。

データの活用はすべての分野で発展途上

現状の評価として清水氏は、「人(組織)」「人(スキル)」「プロセス」「テクノロジー」「ガバナンス」のすべてが「発展途上」だとした。同社では、Blueprint methodをベースに課題の洗い出しに着手しており、次段階ではデータ取り分カルチャーを生み出すエバンジェリスト(伝道者)を育成し、企業文化としてのデータトリブンカルチャーの醸成を図っていきたいとしている。

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