2019年12月4日8:00
ソフトバンクロボティクスは、2019年12月5日に開業する商業施設「東急プラザ渋谷」内にオープンするカフェ「Pepper PARLOR(ペッパーパーラー)」についてメディア向けの説明会を開催した。Pepperが料理の注文から決済まで案内してくれるなど、ロボットが店内で活躍するカフェとなっている。
「Pepper」「NAO」「Whiz」が店内で活躍
「Pepper PARLOR」は、「Pepper」をはじめとするさまざまなロボットが店内で活躍し、顧客が癒され、楽しめる空間を意識している。ソフトバンクロボティクス 取締役 蓮実 一隆氏によると、Pepper は5歳となったが、集大成とも呼べる施設ができたという。
Pepperは、注文の手伝いに加え、顧客と相席して一緒に遊んだり、記念写真で盛り上げたりする。「NAO」は、メニューのコンセプトに合わせ、世界のさまざまな国をイメージしたダンスを披露。また、特定の時間にしか見られないレアなパフォーマンスも用意している。さらに、AI清掃ロボット「Whiz」が自動運転技術を活用して、営業前に「Pepper PARLOR」の床を毎日きれいに清掃する。蓮実氏によると、今後も新たなロボットが登場する予定だという。
受付Pepperが顔の表情からおすすめのワッフルを紹介
顧客は店舗に来店すると、受付で自動注文を行う。その際は、受付Pepperの案内のもとタッチパネル式の端末でオーダーからクレジット決済まで可能だ。メニューでは、カメラで来店者の顔の表情を認識して、Pepperにお勧めのワッフルを紹介してもらうことも可能だ。
決済は、主要なクレジットカードブランドと銀聯に対応。決済端末は、東急プラザ渋谷が採用するNTTデータの「CAFIS Arch」のハイブリッド端末「SATURN(サターン)1000」をセルフオーダー用にカスタマイズしている。SATURN1000は大手アパレルショップにおいてセルフ支払い端末として活用されているが、Pepperと組み合わせた初の事例となる。
自動認識技術で顧客が座った席を認識
なお、同レジはキャッシュレス対応となり、現金の場合はカウンターにあるレジで支払いを行う。また、カウンターレジではPayPayによる支払いにも対応しているそうだ。
来店者はメニューを選び、クレジットカードによる支払いが完了すると、「引換券(レシート)」が印刷される。それをカウンターに持っていくと、有効化されたタグが渡され好きな席に座ると、ZigBeeによる自動認識技術で座った席を判別し、スタッフがその席までメニューを運ぶ流れとなる。
「Pepper PARLOR」は今後も進化するカフェを目指す
なお、「Pepper PARLOR」は、ブランディングプロデューサーの柴田陽子氏やデザイナーの森田恭通氏、Jean-Georges本店で日本人初のスー・シェフに抜てきされた米澤文雄氏、左官職人の久住有生氏、グリーンアーティストの尾藤祐子氏など、国内外で活躍する著名なスペシャリストたちが参画した。柴田氏によると、「Pepper PARLOR」は完成形ではなく、伸びしろのある導線を意識した店舗の設計となり、どんどんと育っていくカフェとなるそうだ。