2010年11月17日8:28
ビザ・ワールドワイド(Visa)は、太平洋アジア旅行協会(Pacific Asia Travel Association)と共同で、アジア太平洋地域の観光にとって重要なマーケットである13の国と地域の6,714人を対象に海外旅行に関する国際調査を実施した。
同調査では人気のある渡航先に加え、海外旅行において旅行者がどのような決済手段を用いたかを調べている。それによると、旅行中のショッピングなどの支払いで「クレジットカードを最も多く使用した」と回答した旅行者が全体の39%にのぼることがわかった。カード決済が好まれる理由としては、5人に4人の割合で「現金を持ち歩く必要がなく、盗難やリスクを回避できる」というものが挙げられている。カード以外の決済手段では、現金が大きな割合を占めている国もあった。
その中で、日本を訪れる旅行者の多い、韓国、台湾、中国、米国、香港の旅行者の決済方法を見ると、旅行中の支払い総額が高い国の旅行者ほど、クレジットカードでの決済を選んでいる傾向が見られたという。旅行中に支払った金額の全体平均は米ドル換算で689ドルだったが、中国の旅行者の平均支出は1,084ドル、米国の旅行者の平均は893ドルと、平均を上回っていた。この2つの国の旅行者のカード利用率はそれぞれ65%、53%と高い値を示している。このことから、加盟店でのカード決済環境を整備することが、訪日外国人観光客の利便性向上のみならず、加盟店での売上の機会損失を防ぐものと推察される。