2010年11月22日8:10
ニューペイメント日米比較1 (New Payment Reportより)
ニューペイメント日米比較
日米を比較すれば、いまだ現金社会から脱却できない日本の姿が明らかになる。
ニューペイメントのチャンス領域
ニューペイメントチャートに現在利用されている主な決済ブランドをプロットしてみよう。国際ブランドは上段に、それ以外を下段におく。(図参照)
支払方法と媒体がクロスした項目がどれだけ埋まるかによって、ニューペイメントの課題やチャンス領域がみえてくる。空白部分が課題であり、チャンスでもある。
まず日本のニューペイメントチャート。支払方法でみると、クレジットはどの媒体項目も埋まっているが、国際ブランドの独壇場となっている。デビットの項目はほとんどが空白地帯だ。プリペイドは国際ブランドが弱く、独自決済が幅をきかせている。
クレジットを横軸でみていくと、非接触カードや携帯電話は余白が多い。ユニークなのはiDだ。携帯電話というツールを活用してNTTドコモが新しい決済ブランドとして立ちあげた。「おサイフケータイ(Osaifu Keitai)」は携帯電話を使った非接触の決済ソリューションとして、海外でも通用することばになっている。
デビットはほとんどの媒体が空白地帯である。世界の決済市場をリードしているのはデビットだが、日本は手つかずのまま。
デビットは銀行口座と連動した決済が基本。その銀行が本体発行のクレジットカードに注力しているため、デビットカードが脇に追いやられていた。デビットは日本の決済市場が抱える課題であり、今後展開する際のチャンスでもある。
プリペイドは独自決済が強い。特に電子マネーと呼ばれる領域は日本固有の決済ソリューションとして浸透してきている。国際ブランドはこの分野では弱く、Visaがチャレンジしはじめたところ。国際ブランドつきプリペイドは、今後成長が期待できる商品である。
媒体別にみたときには、ICカード、非接触カード、携帯電話、そしてインターネットという新しい媒体でのチャンスが大きい。特に携帯電話は個人決済に欠かせないツール。
世界的な潮流として、通信キャリアのプラットフォームに依存しない携帯アプリがつぎつぎに開発されている。オープンなプラットフォームで創造される決済ソリューションがニューペイメントの牽引車となるだろう。
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※本記事は日本カードビジネス研究会発行の「New Payment Report 2010」の一部分をご紹介したものです。New Payment Report 2010では、上記のように、今後、急速な普及が予測されるデビットカードやプリペイドカードなどの情報を数多くご紹介しております。ただいま、「ペイメントナビ特別企画 New Payment Report2010特別キャンペーン」を開催中ですので、「New Payment Report 2010」にご興味がある方はこの機会にぜひ、購入をご検討いただければ幸いです。
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