2020年4月13日17:10
福岡市と福岡地域戦略推進協議会(FDC)は、AIやIoT等の先端技術を活用した社会課題の解決等に繋がる実証実験プロジェクトを全国から募集し、優秀なプロジェクトの福岡市での実証実験をサポートする「福岡市実証実験フルサポート事業」を実施している。このほど、「観光・交通テック」、「随時募集(10 月~3 月受付分)」の実証実験プロジェクト13件の採択を決定した。
このうち、「観光・交通テック」は5件採用。福岡市博物館等の観覧券の電子化により、来館者の増加や利便性の向上など、観光プロモーションの促進に繋がるプロジェクトを2件採択。博物館・市立美術館・アジア美術館で実施する。
西日本鉄道と九州旅客鉄道は、「my route を活用したデジタル観覧券販売」プロジェクトを実施。さまざまな移動手段を組み合わせた最適なルートを提示し、予約・決済がひとつのアプリ内で完結するスマートフォン向けマルチモーダルモビリティサービス「my route」を活用した観覧券の販売。アプリ内での観覧券の購入およびオンライン決済を可能にし、来館者の利便性向上を図るという。
LINE Fukuoka 、LINE 、LINE TICKETは、LINE を活用した観光・交通テックを実施。電子チケットサービス「LINE チケット」を活用した観覧券の事前購入・決済を行う。実験のために開設する専用アカウントからスムーズに案内し、利用者の満足度向上を図るという。これにより、LINE1 つで誰もがストレスフリーに観光を楽しめる観光型 MaaS を実現する。
また、地下鉄の特定エリア 1 日乗り放題企画きっぷのモバイル乗車券や非接触決済を活用した、新たな乗車券販売方法の検討に資するプロジェクトを3件採択。福岡市地下鉄5駅(天神・中洲川端・祇園・博多・呉服町)で行う。
ジョルダンは、福岡市地下鉄 MaaS 推進実証プロジェクトを実施。経路検索サービス、ジョルダン乗換案内アプリのモバイルチケット販売機能による企画きっぷの販売を行う。改札では、目検または、QR コード読み取りを行い、乗車。経路検索数やモバイルチケットのニーズ、処理時間などについて、検証を行う。
LINE Fukuoka、LINE、LINE TICKETは、LINE を活用した観光・交通テックを実施。実験のために開設する専用アカウント上で、モバイルきっぷの購入・表示が可能になる。目的地に応じて地下鉄沿線スポットのレコメンドを実施する。
また、三井住友カード、GMOペイメントゲートウェイ、アクアビットスパイラルズ、凸版印刷、QUADRAC、ビザ・ワールドワイド・ジャパン、GMO フィナンシャルゲート、福岡銀行は、「EMV コンタクトレス」を活用した交通乗車スキーム実証実験プロジェクト(タッチ決済機能付き Visaカードによるチケットレス乗車)を実施する。日本を含む世界約 200 の国と地域で展開され、国際標準のセキュリティ認証技術(EMV)に準拠した「タッチ機能付き Visa カード、NFC 対応スマートフォン」を活用したオープンループ方式の運賃精算システムを実施。交通利用実績に加え周辺地域での消費分析、アンケート結果などを検証する。観光客等がストレスフリーに回遊できる乗車方法の実現を目指すとしている。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
カード決済、PCI DSS、ICカード・ポイントカードの啓蒙ポータルサイト