2020年6月4日7:00
NXP Semiconductors(NXPセミコンダクターズ)は、MIFARE DESFire EV3 ICを発表した。NXPの非接触型MIFARE DESFire製品ポートフォリオの第3世代となる最新ICは前世代製品と互換性を持ち、動作距離の拡大とトランザクション速度の向上により、性能を強化している。新ICはパーキングの決済、オフィスやキャンパスの入退出、他の必要不可欠な都市サービスの利用などについて、より高速でセキュアな「オール・タッチフリー」の真の非接触型トランザクションを実現するそうだ。
MIFARE DESFire EV3 ICのセキュリティ機能は、データ保護とプライバシー確保のためのさまざまな手段を提供する。同ICはハードウェアとソフトウェアがコモンクライテリア「EAL 5+」認証済みで、広範なオープン暗号化アルゴリズムに対応している。カードにより生成されたMACはトランザクションのセキュアな認証を可能にし、新しいトランザクション・タイマ機能は中間者攻撃の防止を可能にすることから、攻撃者によるトランザクションの妨害をより困難にするとしている。
さらに、新しいSecure Unique NFC(SUN)メッセージング機能はデータの機密性と完全性のよりセキュアな方法を提供する。カード、電話、チケットがタップされSUN機能が有効になるたびに、タップごとに固有の認証メッセージと暗号によってセキュアなURLが生成され、検証のためにサーバーに送信されることから、タップのクローン化が不可能になるそうだ。
なお、MIFARE DESFire EV3はNXPのMIFARE 2GOクラウド・サービスに統合され、デジタル化されたMIFARE製品ベース認証情報の管理とNXPのエコシステムによるモバイル統合の簡素化を可能にする。これにより、NFC対応スマートフォン、ウェアラブルや他のモバイル機器へのスマートシティ・サービスのシームレスな展開が可能だ。
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ペイメントナビ編集部
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