JCB、NFCタグを活用したApple Pay/Google Payの決済実験の狙いとは?

2020年6月9日8:00

ジェーシービー (JCB)は、 2020年3月24日からNFCタグと連動した、非接触型のモバイル決済サービス「Apple Pay」および「Google Pay」の決済実験を実施している。NFCタグに着目した理由、実験の検証項目、今後の方向性について、JCBに説明してもらった。

スマートフォンでNFCタグを読み取り、 URLを開く

主要OSでNFCタグのリーダーライタモードがオープンに利用可能に
購入金額入力は3パターンのUXを検証

――まずは、NFCタグと連携したNFCタグ実験開始の経緯からご説明ください。
JCB:従来よりNFCタグのサービス活用について研究を進めてきておりました。2019年秋にApple社がiOS13より一部仕様をオープンにしたことにより、iPhoneおよびAndriodスマートフォンの両方でNFCタグのリーダーライタモードが利用可能になりました。

すでにサービスを開始しているApple Pay・Google Payと組み合わせることによりキャッシュレス加盟店や端末設置が難しい店舗での決済サービスの可能性が広がると考えました。

――今回の実験は、対面店舗に設置されたNFC タグから加盟店情報等を読み取り、利用者が持つスマートフォンのApple PayもしくはGoogle Payで決済する仕組みとなるそうですが、利用者やメニューの想定、規模についてはいかがでしょうか?
JCB:実証実験の参加者は当社社員です。当初は50名を予定しておりますが、人数は拡大する予定です。NFCタグを活用した決済のUXを検証します。特に購入金額入力方法に関しては、3つのパターンを用意しております。
①NFCタグに金額を紐づけ(固定金額)
②利用者のスマートフォンで金額を入力
③加盟店側のスマートフォン(NFCタグ)で金額を入力し、利用者のスマートフォンで読み取り
遷移したURL(ページ)での設定になりますので、商品をいくつか選択できるようにすることも可能です。なるべく多くの実験参加者に体験してもらい、今後のTPO(時、時間、場所)に応じた市場展開を検討します。

NFCタグの設置イメージ

安価に決済環境を構築したい加盟店の利用を想定
QRコードに比べNFC活用のメリットは?

――社内売店での利用を想定した場合、ウェブに送客するNFCタグは、FeliCaを活用した非接触決済サービス「QUICPay」などよりもむしろ時間がかかるのではないかと感じます。NFCタグを活用した決済はタグにモバイルをかざしてウェブ誘導した後に複数のアクションが必須になります。今回の実験でのUI上の差別化ポイントについてお聞かせください。
JCB:利用者のオペレーションとしてはQUICPayのほうが少なくて済みます。ただし、NFCタグは安価に決済環境を構築されたい加盟店様向けを想定しており、市場のすみ分けを考えております。

――例えば、QRコードであれば基本的に無料で利用できますが、(タグのコストがかかる)NFCを活用することの具体的なメリットについてご説明ください。
JCB:NFCタグはかざすだけで利用でき、QRコードのようにアプリを立ち上げてQRコードを読み取るオペレーションが不要なため、ユーザビリティの点で優れています。耐久性も優位性があり、またICタグのセキュリティも活用できます。

“かざす”がわかりやすいアクセプタンスやサービスを検討
商用化の目途、具体的な利用シーンは?

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