2020年6月24日18:13
セイコーソリューションズは、このほど、非対面取引やリモートワークにおけるセキュリティ課題を解決する認証プラットフォーム「認証BANK」を立ち上げた。第一弾として、QRコードを活用したパスワード不要の認証サービス「QR Auth(キューアールオース)」のPoCを2020年7月より、本格サービス提供を2020年秋より開始する。
「認証BANK QR Auth」は、パスワードなどの情報流出によるウェブサイトへのなりすまし防止のために開発された、スマートフォン専用のQRアプリとQRコードを使用したサービスだ。神戸大学大学院工学研究科 森井昌克教授の研究および検証のもと、デジタル署名を組み込むことで改ざんを不可能にするQRコードの生成・認証技術をベースに、セイコーソリューションズが独自のサービス機能を付加し、パスワードレスでセキュアな認証サービスとして提供するという。
新型コロナウイルスは、消費者の生活習慣や、社員の働き方を、劇的に変化させている。その一方で、非対面取引における不正事例はあとを絶たず、フィッシング対策協議会の報告書によると、2020年5月度のフィッシング件数は1万4,245件と、前年同月比約4.3倍、新型コロナ前の2020年1月と比較しても約2倍の増加を示している。企業におけるセキュリティを確保し、事業をニューノーマルにどう適応させていくか、大きな課題となっている。
セイコーソリューションズは、同サービスの提供を通じて、生体認証などの多要素認証対応や、長年にわたり提供しているキャッシュレス決済ソリューションとの融合も視野に、より多くの企業の価値・利益向上に貢献するソリューションの創出を目指す。
具体的な適用例として、①ウェブサイトのログイン認証(銀行、保険、クレジット・信販会社)、②社員による企業内システムへのログイン認証、③ショッピングサイトのログイン認証(ECサイト、決済代行会社)、④ホテルのチェックイン/チェックアウト、⑤チケット販売の本人認証、を挙げている。