2020年10月19日16:22
ビリングシステムは、このほど業務提携先である財付通支付科技有限公司(Tenpay Payment Technology CO.,Ltd.)がプラットフォームとして提供する「WeChatPay ミニプログラムサービス」を活用したサービスの提供を開始した。また、同サービスがサービス等生産性向上IT導入支援事業補助金におけるIT導入支援事業者として採択されたという。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大等を背景に、訪日旅行者が大幅に減少し今後の旅行者受入再開時期も不明瞭な状況が続く等、多くの関連する企業のインバウンド売上に多大な影響を及ぼしている。
このような環境の中、小売店等において減少したインバウンド売上をカバーする1つのソリューションとして海外向けインターネット通信販売(越境EC)が注目されている。また、旅行者の受入再開に備え店舗で商品を迷うことなく事前に注文することで受け渡しが可能となる事前注文決済サービスは、顧客利便性向上と店舗の生産性向上に繋がり、あわせて利用者と店員の接触を減らすことで新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐためのサービスとして中国では導入が拡がっているという。
同社は、中国本土でWeChatミニプログラムや越境ECモール等において開発/運営の実績豊富な深圳市天行クラウドサプライチェーン有限公司の子会社である行雲商事と包括業務提携し、日本の加盟店へWeChatミニプログラムを活用した越境 EC や事前予約決済サービス等の提供を開始する。
ビリングシステムでは、加盟店に対して決済機能およびテンセントのプロモーション等を提供し、行雲商事は越境 EC システム等を提供する。日本の加盟店は中国本土の消費者に対して、同サービス(越境ECまたは事前注文決済)を通じて商品等の販売ができるようになる。
WeChatミニプログラムとは、中国で月間アクティブユーザー数 12 億以上を誇るSNSのWeChat内から、ユーザーが画面タップや QR スキャンするだけでWeChatIDと連携し利用できるスーパーアプリとして月間アクティブユーザー数4億を超えているサービスだ。ユーザーは、アプリストアから新たにアプリをダウンロードする必要なく、WeChat内の企業等が提供しているWeChatミニプログラムで、飲食や買い物、旅行などさまざまなシーンで利用しており普及拡大している。加盟店は、WeChatミニプログラムの同サービスで越境ECや事前予約決済機能を加盟店ごとに開設することができるため経済的な負担を抑えて自社EC等を開設することで新たな売上チャネルを獲得できるようになるそうだ。
また、WeChatミニプログラム越境ECは、サービス等生産性向上IT導入支援事業補助金における IT導入支援事業者として、同社と行雲商事とのコンソーシアムが採択された。同社では、IT導入補助金を活用して越境ECを導入したい企業に対し補助金申請のフォローアップ等を行う。IT導入補助金は、中小企業および小規模事業者等を対象に、ITツール導入に掛かる経費の一部を補助金として受け取れる制度となる。補助金は交付申請後に審査があり、採択を受けた事業者のみが交付対象となるそうだ。
補助対象となる企業は、IT導入補助金を活用しWeChatミニプログラム越境ECを利用することで、新たな売上チャネルを獲得することができるという。
ビリングシステムは、WeChatミニプログラムにおいて、越境ECや事前注文の決済機能の提供に併せ、Tenpayおよび行雲商事と協力して日本の加盟店を対象とした集客および売上拡大に繋がるようなプロモーションサービス等を提供していく。なお、同社の決済サービスは行雲商事含め WeChatミニプログラムを提供するアプリベンダー等と API接続するシステムとして提供しているので、加盟店がすでに保有しているWeChatミニプログラムや新たにサービス提供を行うアプリベンダー等へ決済機能として接続し決済機能を提供する。