2020年11月18日9:30
クラウド認証サービス「CloudGate UNO」を提供するインターナショナルシステムリサーチ(ISR)は、2020年11月17日、パスワードレス認証に関する事業戦略発表会をオンラインで開催した。ISRでは、12月19日から、「CloudGate UNO」がiOSデバイスでFace ID/TouchIDを使ったパスワードレス認証を初めて提供する。また、12月21日から、全てのプランでパスワードレス認証を標準提供するそうだ。
FIDO2による認証サービスで安全性と利便性を確保
インターナショナルシステムリサーチ(ISR)は1993年に設立。2008年に「CloudGate(クラウドゲート)」、2013年にクラウド認証サービス「CloudGate UNO(クラウドゲート ウノ)」を提供開始している。2014年には、パスワードレス認証を推進する団体であるFIDOアライアンスに加盟。2015年10月から、スマートフォンを利用した生体認証でCloudGate UNOのログインを行うための専用アプリ「CloudGate Authenticator」を提供し、2016年3月にはCloudGate UNOがFIDO規格に対応している。2019年5月には、FIDO2に対応したパスワードレス認証を提供開始している。
ISRが提供するCloudGate UNOは、クラウドサービスへのアクセス制限とシングルサインオンを同時に実現可能だ。一度の認証でさまざまなクラウドサービスへアクセスでき、人・物・場所などを特定して 各種クラウドへアクセスできる条件を指定できる。SAML 2.0もしくはOpen ID Connectを実装した100以上のサービスと連携可能となっている。特徴として、セキュリティキー、Windows Helloや Touch IDを利用してパスワードレス認証が可能だ。2020年3月時点での導入実績は、1,600社80万ユーザーとなっている。
ISR 社長室 グループリーダー 能村允沙予氏によると、“安全”で“利便性の高い”認証を実現させるため、FIDO2による認証サービスを提供しているという。CloudGate UNO でのパスワードレス認証では、デバイス内で確認した結果のみをサーバに送信するため、生体情報をネットワークに流すことない。また、認証情報がサーバ側に保存されることはないそうだ。法人では、パスワードを管理する必要がないため、安全性に加え、利便性が高まるとした。
すべてのプランでパスワードレス認証を標準提供
ISRでは、FIDO2対応の全デバイス(Windows、Mac、iOS, Android)からの認証をCloudGate UNOでサポートする。9月17日には、AppleのiOS14・iPadOS14対応によって、すべての OSプラットフォームでFIDO2のプラットフォームでのパスワードレス認証が対応可能となった。ISRでも12月19日から、FIDO2対応 Touch ID/Face IDでのパスワードレス認証を提供する。また、12月21日から、iOS14/iPad14デバイスからの認証をはじめ、CloudGate UNOの全てのプランでパスワードレス認証を標準提供するという。
2023年度には160万ユーザー、パスワードレス認証80万を目指す
ISR 代表取締役社長 メンデス・ラウル氏は、“認証維新”をさらに推進していきたいとした。2020年度のCloudGate UNO ユーザーは、80万だが、2023年度には160万ユーザーへ拡大し、 そのうちパスワードレス認証利用ユーザー数80万人を目指す。
今後の展開については、ISR プロダクトマネージメント部 マネージャー 柴田 一人氏が紹介した。2021年1月には、「スマートフォンによる緊急対応管理画面」をリリース。ユーザー検索する機能を取り揃え、アカウントをロックされたユーザーの検索、アカウントロックの解除ができるようにする。2月には、サービスごとでアクセスルールを設定できるようにする。CloudGate Authenticator、FIDO2、FIDO2 U2F、ワンタイムパスワードのどの認証要素の利用を許可するか各社のポリシーによって決定できるようにする。例えば、管理者がFIDO2 U2Fを指定するなど、セキュリティのプロファイルのアクセスルール単位で設定できるようになるそうだ。