2020年11月24日6:40
九州大学持続的共進化地域創成拠点(以下、九州大学 COI)とNTT ドコモは、買い物時に進呈する dポイントの進呈率を、店舗内の混雑状況に応じて変動させ、店舗内の「密」を防ぐ共同研究を 2020年11月19日から開始した。
新型コロナウイルスの感染拡大により、密集や混雑を回避するなどの「新しい生活様式」の実践が求められる中、飲食・小売業では売り上げが落ち込むなど、コロナの感染拡大防止と社会経済活動の両立が課題となっている。同共同研究において、店舗の混雑回避対策と売り上げアップの両立を目指す。
同共同研究は、九州大学伊都キャンパスの学生約 1,500 人にモニターとして参加してもらい、伊都キャンパス内の飲食店や小売店店舗で行う。店舗に来店、もしくは来店が予測される学生モニターへ、テイクアウトや混雑時間帯を避けた来店でボーナスポイントを進呈するメッセージを送り、3密回避の行動を促す。実際にテイクアウトを利用した人や、混雑時間外へ来店時間を変更した人に、d ポイントを進呈する。同共同研究では、混雑状況に応じて d ポイント進呈率を即座に変える「ダイナミックプライシング」を導入する。
店舗の混雑度は、店舗に設置したセンサーからデータを収集し混雑を可視化する九州大学の技術と、店舗周辺の混雑状況が把握できるドコモの「モバイル空間統計」を掛け合わせて予測する。同混雑予測に合わせて、最適なポイント進呈率を算出する。
同共同研究では、九州大学の学生参加型産学連携プラットフォームである「iQ Lab」の学生が、実証実験で使用するシステムやアプリの開発・運用からモニターの募集、実験の運営やサポート業務全般を受託する。学生が幅広く参加し、同共同研究の実施を支援する。
共同研究で得られた成果を踏まえて、混雑予測とダイナミックプライシングのアルゴリズムの高度化を図り、2021 年度中にドコモから商用サービスとして提供予定だ。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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