2021年4月9日9:00
ジェーシービー(JCB)グループの日本カードネットワーク(CARDNET)は、スマホを決済端末として利用することで、店舗が専用端末を設置することなく非接触決済を導入できる「Tap on Mobile」の実証実験を2021年2月から実施している。1つのアプリで、QUICPay、nanaco、楽天Edy、WAONの4ブランドの電子マネーと、今後JCB、Visa、Mastercardの3ブランドのコンタクトレス決済に対応が可能だ。Android OSの3機種に絞って実験をスタートさせており、課題を洗い出して、2021年度中に予定している本格展開に備える。
記事のポイント!
①Androidスマートフォンが決済端末に
②FeliCa系4ブランドに加え、EMVコンタクトレスも検証
③3店舗での運用で課題を検証。実証実験で見えた課題とは?
④「徐々に拡大を図る」(杉本氏)、「業種・業態によって反応速度は異なる」(平島氏)、「デリバリー等キャッシュレスニーズに期待」(岩田氏)
⑤2021年中に予定する本格運用に備える
FeliCaとEMVコンタクトレスの読み取りを検証
CARDNETは、スマートフォンやタブレットに専用アプリをインストールすることで決済端末として利用できる「Tap on Mobile」の実証実験を、2月から開始した。「Tap on Mobile」では、店舗は専用の決済端末や付属機器を設置することなく、コストを抑えて手軽に非接触決済を導入することができる。また、携帯端末を決済端末として使用するため、バスやタクシー、鉄道などの公共交通機関および移動販売での活用や、国土交通省のMaaS(Mobility as a Service)の政策促進への寄与が期待できるとしている。日本カードネットワークは大手情報処理センターとしてこれまで80万台以上の端末を設置してきた実績がある。「Tap on Mobile」の提供により、新たな市場の開拓が可能になると期待している。
実証実験では、QUICPayおよびQUICPay+、nanaco、楽天Edy、WAONの4ブランドの電子マネーに対応しており、今後JCB、Visa、Mastercardの3ブランドのコンタクトレス決済に対応予定。TypeA/BとFeliCaの両方に対応する。1つのアプリで電子マネー決済と国際ブランドのコンタクトレス決済を提供する試みだという。
今回の実証実験には日本アイ・ビー・エム(以下、IBM)とトッパン・フォームズグループのTFペイメントサービス(以下、TFPS)が参加。セキュリティや端末管理を含めたハード面をIBMが担当し、ソフトの部分で協力するTFPSは、FeliCa系の電子マネーでスマートフォンを活用した決済ソリューションを提供しており、技術面で強みを持つ。
実証実験で見えてきた新たな課題とは?
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