2021年6月1日7:00
NTTデータと日本カードネットワーク(CARDNET)は、2021年5月31日、クレジットカードの不正利用抑止のために両社が協力することで合意したと発表した。
NTTデータは、決済総合プラットフォーム「CAFIS」にて、ECサイト等の加盟店から送信されるクレジットカード取引がクレジットカード会社のシステムに届く前に不正判定できるサービス「CAFIS Transaction Manager」を提供している(クレジットカード会社が設定した条件に該当する取引を拒否応答)。クレジットカード会社はシステムの追加投資をしなくても大量不正アタックへの対処が可能となる。
これまで同サービスは「CAFIS」を経由する取引のみが対象となっていたが、CARDNETは、NTTデータの不正利用抑止サービスに賛同し、「CAFIS Transaction Manager」と同等の機能を「CARDNET Transaction Manager」として、2022年3月(予定)からクレジットカード会社向けに提供する。今回の合意により、クレジットカード会社は、両社の不正利用抑止サービスを1つのweb画面から利用可能だ。
これにより、クレジットカード会社が条件登録・取引照会するWEB画面は「CAFIS」「CARDNET」で共通のため、すでに「CAFIS Transaction Manager」を利用しているクレジットカード会社(19社)は、新たなインターフェースを用意することなく、「CARDNET」でも利用が可能となる。また、「CAFIS」「CARDNET」が24時間365日不正取引の監視を行うことで、不正なクレジットカード利用の抑止が期待できる。さらに、大量の不正トランザクションの流入リスクを低減し、サイバーセキュリティー対策の投資コストを抑制可能だ。
なお、「CAFIS」「CARDNET」を利用しているクレジットカード会社には、同サービスを「CAFIS」「CARDNET」の無償オプションメニューとして提供する。NTTデータとCARDNETは、相互連携しながら同サービスの機能向上を図る。
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ペイメントナビ編集部
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