2021年6月28日8:00
コロナ禍がもたらしたニューノーマル下で、急速に導入・利用が進んでいるクレジットカードのタッチ決済。アメックスが利用者と加盟店の双方を対象に実施したキャッシュレス決済についての意識調査の結果から、日本におけるタッチ決済の現状が浮き彫りになった。2021年6月7日に行われた「キャッシュレス決済・カード戦略フォーラム2021」から、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc. 加盟店事業部門 営業本部 本部長 江口葉子氏の講演内容を抜粋して紹介する。

コロナ感染拡大後にほぼすべての年齢層で
キャッシュレス決済が現金決済を上回る
日本政府は、国内におけるキャッシュレス決済比率を、2025年6月までに40%に引き上げるという目標を掲げている。キャッシュレス決済比率は順調に伸びており、経済産業省の報告によると、2018年から2019年までの1年間で、24.1%から26.8%へと2.7%拡大した。決済手段別に見ると、クレジットカードが21.9%から24.0%へと2.1%伸び、昨今台頭してきたQRコード決済は0.05%から0.31%へと0.26%伸びて着実にシェアを拡大させている。コロナの影響によってクリーンな決済手段へのニーズは高まる一方で、2020年にはキャッシュレス化がますます加速したと予測される。
アメリカン・エキスプレス(以下、アメックス)では、2020年10月に、キャッシュレス決済を利用している20~60代の男女を対象にキャッシュレス決済についての意識調査を行った。この中で、新型コロナ感染拡大の前と後のキャッシュレス決済と現金決済の回数を聞いたところ、拡大前はすべての年齢層で現金決済がキャッシュレス結果より多かったものが、拡大後は20代を除くすべての年齢層で逆転現象が起こり、キャッシュレス決済が現金決済を上回っていた。20代でもキャッシュレス決済の回数が現金決済を追い上げ、その差が縮まっていた。
同じ調査で、新型コロナ感染拡大前後での、普段の買い物の支払い方法の変化について尋ねると、現金決済について28.4%が「減った」と回答。スマホ決済(QRコード/バーコード)については、48.0%が「増えた」と回答。またクレジットカードについては、感染拡大後に25.0%がタッチ決済の利用が「増えた」と回答していた。
クレジットカードのタッチ決済の利用意向に関する設問では、全体の62.3%が「利用したい」と回答。すでに利用している人では75.8%が、コロナ感染拡大後にタッチ決済の利用が増えた人では77.4%が「利用したい」としている。「利用したい」と回答した623人にその理由を聞いたところ、「かざすだけで簡単に決済できるから」が60.5%、「店舗との接触機会が少ないので感染リスクを抑えられるから」が47.8%、「決済にかかる時間が短いので待ち時間が少ないから」が44.0%などとなっていた。
また、同調査で現在自店にタッチ決済可能な端末の導入がされてない店舗関係者に導入意向を聞いたところ、65.8%が「導入したい」と回答。その理由は、「決済にかかる時間が短縮できるから」が74.5%、「お客様との接触機会が少ないので感染リスクを抑えられるから」が60.2%、「セキュリティ面の安全性が高いから」が25.5%。店舗は利用者以上に衛生面での安全性を高く評価していることがわかった。
海外並みのタッチ決済の普及を目指す
課題は導入加盟店の拡大と認知度の向上
クレジットカード決済全体に占めるタッチ決済の比率は、主要先進国では50%超。特に、バスや鉄道などの公共交通機関でもタッチ決済が利用できる環境が整っているオーストラリアやイギリスなどでは、8~9割をタッチ決済が占める。
日本においてもタッチ決済の利用は急激に伸びている。2019年1月時点のアメックスのタッチ決済を利用したことがある会員の数を1とした場合、個人会員では2020年1月に10倍、同年9月には20倍、2021年2月には28倍に拡大。法人会員の伸び率はさらに大きく、2020年4月に20倍、同年9月に30倍、2021年2月には52倍になった。個人・法人を合わせた全体では、2021年2月に31倍まで増えている。これをさらに増やすには、使える場所を増やすことと、会員と加盟店双方の認知度の向上が課題だ。
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