2016年8月8日9:05
クレジットカードへのEMV接触/非接触チップの搭載を開始
非対面取引では本人認証サービス「American Express SafeKey」を推進
アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc.(American Express)は、国際ブランドであるとともに、イシュア(カード発行会社)、アクワイアラ(加盟店開拓企業)としても活動している。同社では、対面での取引の安全性強化に向け、自社発行のクレジットカードへのEMV ICチップの搭載を順次行っている。また、非対面の取り引きをよりセキュアに行うために、オンライン・ショッピング認証サービス「Safekey(セーフキー)」の加盟店への導入を推進するなど、安心・安全な取引に向けたサービスに力を入れている。
新規発行カードにはEMV ICチップを付帯
コンタクトレスの機能も業界に先駆け標準搭載
American Expressでは、カード会員に安心・安全にカード決済を行ってもらうため、クレジット取引セキュリティ対策協議会が目指す方向に沿って、セキュリティ対策を強化している。
まず、カード発行の観点でいうと、EMVチップが載ったカードを2015年から発行しており、「2020年にクレジットカードの100%IC化を目指す」という実行計画に沿った形で動いている。
「新規発行のカードに加え、有効期限を迎えたカードの更新カードのタイミングでEMV搭載のカードを発行しています。また、弊社のクレジットカードは、基本的にすべてコンタクトレスの機能も一緒に搭載しているため、カードをお持ちの方は、国内外のAmerican Express Contactless加盟店で利用可能です」(アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc. 加盟店事業部門 担当 副社長 印南裕二氏)
「American Express SafeKey」はワンタイムパスワードを採用
SMSを利用した動的なパスワードで安全な取引を目指す
また、インターネット決済の安全性強化に向け、「American Express SafeKey」によるオンライン・ショッピング認証サービスを2014年から国内でも提供している。印南氏は、「マーケットによっては、本人認証技術の「3-Dセキュア」が浸透していない地域もありますが、日本は比較的早くツールを導入されて、普及している国の1つであると感じています。『American Express SafeKey』も安心・安全なカード利用を促進する目的で推進しています」と話す。
「American Express SafeKey」は、カード会員が導入加盟店でオンライン・ショッピングをする際、カード番号や有効期限などに加えて、登録のSMSへ送信したワンタイムパスワードを入力してもらうことにより、支払いが完了するもの。「弊社は動的なパスワードを導入しており、会員登録していただければ、トランザクションごとにパスワードが変わるため安全に取引ができることに加え、パスワードを覚えていないことを理由に途中でドロップアウトされてしまうリスクも防げると感じています」(印南氏)
※「不正利用対策・PCI DSSガイドブック」から一部抜粋