2022年3月14日12:46
三菱総合研究所(MRI)は、大丸有 SDGs ACT5実行委員会と共同で、2021年5月10日~11月30日まで、東京都千代田区大手町・丸の内・有楽町地区(以下 大丸有エリア)にてMRI「Region Ring」のポイント機能等を活用したSDGsアクション実証を行い、その行動変容の効果を確認した。
昨年、大丸有SDGs ACT5実行委員会は、大丸有エリアの就業者や来街者へのSDGs活動・普及を目的に、「大丸有SDGs ACT5」を実施した。MRIは、この「大丸有SDGs ACT5」をフィールドに、個人の行動変容を促す仕掛けとして地域課題解決型デジタル地域通貨サービス「Region Ring」のポイント機能等を活用したSDGsアクション促進実証および効果の検証を行い、3月14日公表した。
同実証実験は、「大丸有SDGs ACT5」の取り組みの一環として「ACT5メンバーポイントアプリ」を用いて行った。同アプリに、Region Ringが備えるポイント機能のほか、情報配信や活動の見える化などのナッジ機能(行動経済学の知見に基づき、人々が、自分自身や社会にとって望ましい行動を自発的に選択しやすくするための手法)を導入して、アプリで得られる属性情報・行動履歴・アンケートデータ等を用いて行動変容効果を検証した。
その結果、アプリ利用により、SDGsに対する行動変容の各過程((1)認知・理解度の深化→(2)関心→(3)行動・実践→(4)拡大・定着)において促進効果があったという。また、ポイントの変動やメッセージ配信などのナッジアプローチなど、Region Ringが備える諸機能を活用することでSDGsアクションを効果的・効率的に拡大できる可能性があるとした。さらに、アプリ利用者を活動の量・幅に基づき六つのセグメントに分類。セグメントごとの詳細な特徴把握が可能となった。また、 期間中に活動の量・幅が増えた利用者の特徴や傾向などにより、マーケティングデータとして施策検討に活用できる可能性があるという。
MRIでは、同実証を通じて得られた成果を踏まえ、引き続きポイント設計やナッジアプローチに関する実証を重ね、行動変容拡大ロジックを検証し、Region Ringのサービス拡張に生かしていくという。
この記事の著者
ペイメントナビ編集部
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