2024年4月8日8:50
メルカリは、2024年3月6日より「だれでも、すぐに、かんたんに」働ける、空き時間おしごとサービス「メルカリ ハロ」の提供を1都3県で開始した。利用者は、メルカリアプリに追加された“はたらく”タブもしくは専用アプリを通じて、1時間から働くことができるという。
※本記事は2024年3月6日時点での情報。同社は3月21日に「メルカリ ハロ」の登録が16日間で100万人を突破したと発表。
スポットワーカーが今後も急増
「だれでも・すぐに・かんたんに」
メルカリは昨年2月に設立10周年を迎えた。次の10年の成長に向けて、あらゆる価値を循環させ、あらゆる人の可能性を広げるというグループミッションを実現させるため事業を展開している。フリマアプリメルカリでの物の循環に始まり、お金、信用、暗号資産を循環させてきた。昨年11月にはスポットワーク事業への参入を発表し、時間、スキルの循環を新たに加えた。それぞれのライフスタイルに合わせた多様な働き方のニーズが広がっている。時代が進むのにつれて働き方は柔軟になっている。フリーランスの増加、リモートワークの定着、副業の解禁、フレックス制度や週休三日制の拡大など、さまざまな働き方が普及している。多様な働き方を望むのは正社員だけではなく、パート・アルバイトなども同様だという。厚生労働省が行った就業形態の多様化に対する総合実態調査によると、正社員以外の労働者について、現在の労働形態を選んだ理由を見ると、自分の都合のいい時間に働けるからが36.1%、家庭の事情と両立しやすいからが29.2%など、柔軟な働き方に関する項目が上位に挙げられている。
これらの背景からも、正規・非正規の雇用に問わず、働き方全般において、多様な働き方が求められていることがうかがえる。また、スポットワーク市場が急拡大しているもう一つの要因として、物価上昇が挙げられる。2023年の1年間を見ても、東京都23区の物価上昇率は、生鮮食品を除いて3%上昇しており、1年間の上昇率が3%台を記録したのは、第二次オイルショックぶりだ。物価高が続く中で、収入源を増やすことに対するニーズは高まっており、スポットワーク仲介業者の推計によると、スポットワーカーの3割~4割は、正社員として勤めながら副業で働く人で構成されている。
こうした背景を受けて、スポットワーカーは急激に増えている。スポットワーク協会によると、大手4社の登録会員数は昨年5月時点で、1,000万人を突破し、2020年の年末と比べ、2倍の規模に成長している。
総務省の労働力調査によると、日本国内のパート・アルバイト従事者は、2022年時点で約1,474万人であり、スポットワーカーの急増ぶりがうかがえる。矢野経済研究所の調査によると、スポットワーク市場は、2023年度も前年度比27%増加と、引き続き伸長していく予測だ。
急速に拡大しているスポットワークニーズだが、一方で、まだまだ課題を感じて踏み出せていない人も少なくない。2024年2月にメルカリ利用者に対して調査を行ったところ、スキマバイトを利用したことがない理由として、「登録などの手続きが面倒そう」「自分に合った仕事がなさそう」といった理由が挙げられた。課題を大別すると、「難しそうだったり面倒」が約4.5割。「自分向きじゃない」が約2割、「ハードルがある」が2.5割と大きく3つに分けられる。そこで、これらの課題を解決すべく、スポットワーク事業に参入することで、働くを気軽にしていくそうだ。
「メルカリ ハロ」では、普段利用されているメルカリから、空き時間に働けるようになった。「メルカリ ハロ」のサービスコンセプトを設計するにあたって、利用者の声を分析すると、大きく3つの課題を感じていることがわかった。
1つ目は「自分向きじゃない」と感じていること、2つ目は「難しそう・面倒」だと感じていること、3つ目は「心理的なハードルを感じている」ことだ。これら3つの課題を解決するためにサービスを設定した「メルカリ ハロ」のサービスコンセプトは、「だれでも・すぐに・かんたんに」だ。このサービスコンセプトによって、スポットワークを身近なものにしていくという。
面倒な手続きは不要に
買い物する感覚で働ける
1つ目の特徴は、だれでも働けることだ。最大の特徴は、幅広い世代に親しまれており、月間2,300万人以上が利用しているメルカリから働けるようになることだ。いつも使っているメルカリから、だれでも仕事に出会えるようになる。メルカリ 執行役員 CEO Work 太田麻未氏は「メルカリとスポットワークは非常に相性が良く、現スポットワーク利用者の半数以上がメルカリを利用していることがわかっています」と話す。
また、メルカリ利用者に行った調査では、「これまでスポットワークを行ったことはないけれど、スポットワークを利用してみたい」と回答した割合が32%に上り、メルカリ利用者だけでも、約750万人の潜在スポットワーカーが存在すると推計している。
2つ目の特徴は、すぐに働けることだ。スポットワークを始める際に、面倒な手続きがたくさんあり、煩わしさを感じる人も少なくない。しかし、「メルカリ ハロ」では、メルカリの登録情報をそのまま使うことができる。メルカリで本人確認済みであれば、本人確認や銀行口座登録など、面倒な登録手続きも一切不要で、すぐに仕事を探すことができる。すでに1,500万人以上の人が本人確認済みだ。また、実際に働くまでのステップも簡略化されており、従来のパート・アルバイトなどで必要な面接や履歴書は一切不要だ。
給与の受け取りも月末を待つ必要はなく、働いた後にすぐに受け取ることが可能だ。3つ目の特徴は、かんたんに働けることだという。普段から使い慣れているメルカリで、買い物を楽しんでもらう感覚で、気軽に仕事に出会えるそうだ。
メルカリ利用者に行ったインタビュー調査でも、「メルカリは普段から使ってるから安心感がある」「買い物する感覚でできるのがいい」など、いつも使っているメルカリから働けることに対してポジティブな声も上がっている。
さらに、仕事は最短で1時間から取り揃えており、都合のいい時間に働けるそうだ。太田氏は「仕事帰りに気分転換でサクッと1時間だけ働いたり、子供が学校に通っている間に3時間働いたり、もちろんしっかり1日8時間働いたりと、さまざまな生活スタイルに合わせて、都合のいい時間に働くことができます。『メルカリ ハロ』を提供することで、だれでも、すぐに、かんたんに、お仕事を見つけられる体験を提供し、働くをより気軽にしていきます」と説明する。
こうした体験をより多くのお店で体験してもらえるように、さまざまな業界・業種が初期パートナーになった。ローンチ時点でコンビニや飲食店スーパーなど、4万店舗以上生活圏内のさまざまな店舗の求人がメルカリに掲載され働くことができるという。掲載される求人の数やエリアは今後どんどん拡大していく予定だという。
「まかないクーポン」などの機能開発
ビジネスモデルやトラスト&セーフティは?
太田氏は「メルカリから生活圏内のさまざまな店舗で、空き時間に働けるようになり、これまで以上に多様な働き方、柔軟な時間の使い方を可能にしていきます」と話す。さらに、働くに特化した専用アプリも用意した。専用アプリでは今後、お気に入りの働き先をフォローする機能など、働くに特化したさまざまな追加機能を実装し、より便利な体験を届ける予定だ。
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