2024年4月15日8:30
SBIトレーサビリティは、ブロックチェーン×IoT(NFCタグ)の技術融合により現物資産とデジタル情報の紐付けを可能とするトレーサビリティ・サービス「SHIMENAWA(しめなわ)」を展開している。直近では、堀江酒場(山口県岩国市)で導入されるなど、着実に導入実績を重ねている。「SHIMENAWA(しめなわ)」の特徴や実績、今後の展開について、SBIトレーサビリティに説明してもらった。
池谷貴
日本酒の醸造元の酒造会社を証明
ブロックチェーン×NFCで証明情報を紐づけ
「SHIMENAWA(しめなわ)」には、日本酒のブランドを保護する真贋判定証明、開封検知機能、正規品管理機能(出荷先情報の紐付け)、ファンマーケティング機能などが備わっている。商品にNFCタグに記録されている固有IDと、ブロックチェーン上に改ざんができない状態で記録されるのデジタル情報が強固に紐付けされることで、その日本酒の醸造元の酒造会社を証明できるのが特徴だ。
「SHIMENAWA(しめなわ)」でNFCとブロックチェーンを採用した理由として、「事業立ち上げのきっかけが農業の6次化(米作りから輸出、海外での販売)にチャレンジされていたエッジのある農家さんたちの『トレーサビリティ課題』だったため、当時、食品トレーサビリティの領域で米国でブロックチェーン技術が活用され始めていることに着目し、同技術を軸にビジネスを組み立てていくことになりました。ただトレーサビリティが担保されていることの証明情報(データ)をお米などの物理的なモノに強固に紐付けする必要があったため、そこはブロックチェーン技術だけでは足らず、世界に1つのユニークなIDを持つNFCタグの併用が必要となり、現在に至っております」とSBIトレーサビリティ 代表取締役 輪島智仁氏は説明する。
証明する情報をトークン化
NFCタグは60円台/枚から提供
QRコードでのブランド保護ソリューション等を提供する企業もあるが、QRコード自体が容易に複製できてしまう点が課題だという。また、NFCタグを活用しているソリューションもあるが、同社はブロックチェーを組み合わせているのが差別化のポイントだという。輪島氏は「弊社はブロックチェーン技術で生産・製造元(ブランド保有者)が発行体となり、本物・正規品であること、および品質を証明する情報をトークン化していることから、従来からラグジュアリーブランドなどが発行しているギャランティカードをデジタル化した仕組みなっています」と述べる。昨今は「通貨」や「有価証券」も同種スキームでトークン化されていることや、世界的なラグジュアリーブランドもギャランティカードのトークン化をグローバルスタンダードにされているそうだ。
もう1つの差別化要素として、「ブロックチェーン技術を活用しているにもかかわらず競争力の高い価格設定ができている点」だという。ブロックチェーン技術とNFCタグを併用したサービスで、数量条件はありますが60円台/枚から提供している。
「SHIMENAWA(しめなわ)」では、Uni Tagと共同開発したロゴ入り専用NFCタグを採用している。使用しているNFCタグは3種類。対象商品は絞っていないため、顧客からの要望があれば対象となる製品にセット可能なNFCタグを都度開発可能な体制で柔軟な運用をしてしているという。
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