2026年4月2日10:42
ネットスターズとVoxAI Japan(Daisybell Japanへ社名変更予定)は、一般社団法人国際メディカル・コーディネート事業者協会(JIMCA)の協力のもと、外国人患者対応を「受付から会計まで」一気通貫で支援する統合型ソリューションを、日本で初めて共同開発することに合意し、着手した。同ソリューションは、自律型AIエージェントによる24時間365日の多言語受付対応と、診療前に医療費の与信を確保する事前決済(オーソリ)機能を組み合わせることで、医療現場の業務負担を大幅に軽減するとともに、深刻化する医療費未収金問題の解消を目指す。医療インバウンド患者に加え、日本滞在中に突発的に受診する外国人患者への対応も想定し、外国人患者の来院前対応から診療後の精算までを一つの仕組みでカバーすることで、医療機関・医療従事者・患者それぞれにとって安心で持続可能な医療提供体制の構築につなげるそうだ。
訪日外国人・医療インバウンド(メディカルツーリズム)の増加に伴い、医療機関における外国人患者の受入体制整備が喫緊の課題となっている。厚生労働省の調査(令和6年度)によると、調査に回答した病院における外国人患者の未収金総額は約13億円に上り、特に訪日外国人の入院では1件あたりの平均額が300万円を超えるなど、経営に与える影響が深刻化している。
また、2026年4月からは、厚生労働省の「未払情報報告システム」の報告基準が従来の「20万円以上」から「1万円以上」に大幅に引き下げられるなど、行政側も未収金管理の厳格化を求めている。従来は渡航受診支援企業に依存せざるを得なかった外国人患者対応について、医療機関が主体的に対応できる体制構築も求められている。
同システムは、外国人患者の来院前対応から診療後の精算までをカバーし、医療機関の受付・会計業務を一気通貫でDX化する。
単なる音声案内ではなく、特定の業務目標を達成するために自律的に動作する「AIエージェント」が電話やWebを通じて外国人患者の一次対応を行うという。また、日本語・英語・中国語・韓国語をはじめとする主要言語に対応し、スタッフ不在時や夜間でも円滑なコミュニケーションを可能にする。さらに、ヒアリング内容は即座に日本語で要約・データ化され、管理画面上でリアルタイムに確認できるとした。
同サービスでは、宿泊施設などで一般的に利用されている「オーソリ(与信枠の確保)」の仕組みを医療機関向けに最適化し、未収金対策として提供する。診療前に概算医療費費相当額をクレジットカードで仮押さえすることで帰国後の督促が困難な訪日外国人による未収金発生リスクを事前に抑制する。また、診療終了後、確定金額に基づいて売上確定を行い、仮押さえ額との差額が生じた場合は、自動的に返金(与信解放)される。
同サービスにより、医療機関:は多言語による受電・受付対応コストの削減に加え、高額な自費診療における未収金発生リスクを事前に抑制できる。医療スタッフは、言語の壁や会計トラブルへの対応負担が軽減され、医療行為や患者対応といった本来の業務に専念できる環境を実現する。患者は、24時間多言語で相談できる安心感と、キャッシュレスによるスムーズで透明性の高い精算体験を提供するそうだ。
同システムは、国立大学病院、民間総合病院にて2026年5月以降で実証導入を予定している。ネットスターズの決済・金融インフラ、VoxAI JapanのAI音声・対話技術、JIMCAの医療・外国人患者対応に関する知見を掛け合わせることで、医療現場の実務に即した実効性の高いソリューションの実装を目指す。











