2011年11月10日12:07
NECは、2011年11月10日、IC運転免許証に登録されたICチップ内容の改ざんの有無を、顔写真自動照合機能を利用して確認できるパッケージを実用化し、「NeoFace(ネオフェース)for本人確認リーダー」の名称で販売を開始すると発表した。同パッケージの出荷開始時期は、2012年3月を予定している。
2010年1月から、全国の都道府県で運転免許証の偽造などの防止およびプライバシー保護の観点から、ICチップ埋め込み型のIC運転免許証が発行されている。金融機関をはじめ、ファイナンスリース事業者、クレジットカード事業者、通信事業者等においては、IC運転免許証などを利用した契約者の本人確認が必要となっているが、免許証の改ざんや、改ざんにおける顔写真の偽造が課題となっている。
同製品は、都道府県の公安委員会が提供するICチップ内容の公開鍵を利用し、ICカードリーダから読み込んだICチップ内容の改ざん有無を確認できる。また、スキャナで読み込んだIC運転免許証の顔写真と、ICチップの顔写真を自動照合し、IC運転免許証が偽造されていないかを確認することができるという。さらに、照合した結果に疑わしい箇所をパソコン上にメッセージ表示させるため、事業者は目視による券面の確認を最低限に抑えられ、照合結果を容易に把握することが可能だ。
同製品のスキャナは、オプションで約1万2,000種類ある健康保険証の自動券面スキャニングにも対応しており、契約申込などの入力作業の効率化や、申込書類の電子化を実現する。
同製品は、パソコンにA6カラースキャナを接続し、専用のアプリケーションソフトをインストールするだけで、利用を開始できる。オープン価格となっており、NECは同製品を金融機関、通信事業者、自治体など幅広く拡販し、今後2年間で約4,000セットの販売を目指す。